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百合パワーは最強なのです!!〜女子高生が与えられたスキル「百合を感じるたびに強くなる能力」で異世界を救うかもしれない話〜  作者: ぎゅうどん
百合で強くなる女子高生のパーティー、四人目の仲間はヴァンパイア娘編
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125話 ドーラの決意。

雨が上がって、雲間から眩しいほどの陽射しが差し込む午後、優梨達は旅を再開した。


「ドーラちゃん…?本当に日中に外に出て平気なの…?」


「まだこんなに陽射しがいっぱいだよ…?」


「平気、平気。」


「そう…?」


「でもヴァンパイアって陽の光に弱いって言ってませんでしたっけ…?」


「確かに陽の光に浴びると体がだるくなったりはするが、帽子をかぶっていればある程度、耐えられる。」


「私が知ってる吸血鬼のイメージって、陽の光を浴びると灰になるか、すごく非力になるって感じだったけど、この世界ではそうじゃないの…?」


「そんなもんなのか?私はなったことはないな?」


「そうなんだ…?」


(もしかしたら、ドーラさんは完全なヴァンパイアではなくて、人間とちょうど中間の存在なのかもしれません?)


(だから陽の光にも耐えられるわけか。)


「そういえば目的地を聞いてなかったな?私達はどこに向かってるんだ?」


「ああ、それはね…」


優梨達はドーラにトキ村に向かっていると伝えた。


「そうか、次におまえ達が退治するつもりの魔族はブラッド大佐だったか…」


「うん、そうなんだ…」


「考えてみりゃ、そうか…近くにあるとしたら、トキ村だもんな…」


「ビビってるんですか?」


「ちっちげえよ!」


「一度殺されかけたんだもんね…やっぱり魔族に会うのは怖いよね…?」


「そっそんなことないぞ…」


「アタシ達がトキ村の魔族を倒すまで、家で待っててもいいんだよ。それからでも一緒に旅は出来るんだし。」


「アリス、おまえ…」


(アリスさんはきっと自分と似た境遇のドーラさんの心が痛いほど分かるんだと思います。)


(だと思う。)


「どう?」


「いいんだ、たとえ行き先がトキ村でも…私はお前達の役に立ちたいから一緒に行くぞ。」


「本当にいいの…?」


「ああ、それに私の故郷だ、殺された両親や村のみんなのためにも仇のあいつを倒して村を取り戻したい。」


«ドーラちゃん…»


「お前達とならブラッド大佐達を必ず倒せるよな…?信じていいんだよな…?」


「必ず倒してみせるよ、約束する。」


「すごい。なんかお前が言うと妙に説得力がある。本当に倒せるんじゃないかって思えてくるよ。」


「当然です。ユリお姉様はとっても強いんですよ?どんな魔族だって倒せます!えっへん!」


「何でおまえが偉そうなんだよ?」


「だってユリお姉様はうちの自慢のお姉様ですから♡」


「あっありがとう…」


「えへへ♡」


「あの、ちなみにロリーヌちゃん、アタシは?」


「すみません、よく分かりません?」


「ガーン!そっか…ですよね…?」


「落ち込まないで、アリスちゃん!」


「お前達って面白いな。」


「そっそう…?」


「なんかビビってたのが馬鹿らしく思えてきたよ。」


「やっぱりビビってたんじゃないですか。」


「あっ。」


「本当にチキンなんですから。」


「私は別にチキンなんかじゃ!」


「さぁて、どうだか?」


「ムカッ、チキンじゃないこと証明してやる!今から戦え!」


「ええ。望むところですよ。昨日みたいにコテンパンにしてあげますから。」


「それはこっちのセリフだ!」


ドーラは美女の姿になった!


「すぐに参ったって言わせてあげます。」


「舐めるな!」


ロリーヌとドーラは戦闘を始めた!


「ちょちょっと。二人とも、冷静になろうよ?」


「いいんじゃない。」


「アリスちゃん?」


「二人とも楽しそうだよ。ほら見て?二人の顔を?」


「二人の顔?」


二人はどこか、楽しそうな表情で戦っていた。


「アリスちゃんの言った通りみたいだね。」


「見守ってあげようよ。」


「うん。」


二人はまるで親のように温かい目で見ていた。


「ハァハァ…大口を叩くだけはありますね?昨日より随分と強いです。」


「ハァハァ…当たり前だ、血を飲んで魔力を回復したら私は強いんだ!」


「でもまだまだうちとは互角じゃありませんよ。」


「どっどこに行った?」


「スキありです!ガブッ!」


「痛ー!!」


再びロリーヌが勝利したのだった。


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