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百合パワーは最強なのです!!〜女子高生が与えられたスキル「百合を感じるたびに強くなる能力」で異世界を救うかもしれない話〜  作者: ぎゅうどん
百合で強くなる女子高生のパーティー、旅の再開と謎の少女に出会う編
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117話 魔族の城の地図

「えっ!?魔族の上司から私達の暗殺命令が出た!?」


「ええ、そうなの。昨日の夜に連絡が来て。」


「そっそんな…」


「でもそうなるんじゃないかなとは思ってた…魔族を退治したんだ、奴らが黙ってるはずかない…」


「アリスちゃん…」


「安心してちょうだい。ユリちゃん達は私達の大恩人で、もう家族のようなものだもの。絶対にそんな命令には従わないつもりよ。」


「命令には従わないって…?」


「レア大佐達の立場が危うくなったりはしないんですか…?」


「そっそれは…」


「どうなんですか…?」


「レアお姉様…?」


「二人が言った通りよ…」


「あなた達を逃した場合…私達は間違いなく反逆者として、ほかの魔族達から命を狙われることになる…」


「やっぱりそうだったんですね…」


「そっそんなの駄目ですよ!あなた達が危ない目に合うってわかってて旅に出るなんて…そんな非情なこと私には出来ません!」


「アタシだってそうです!」

「うちもです!」


「あなた達…」


「何を弱気なことを言ってるんっすか!」


「本当です!」


«えっ…?»


メグ少佐とララが部屋に入って来た。


「あなた達、話を聞いてたの…?」


「事情はすべて聞かせてもらいましたよ。」


「ユリ先輩、アリス先輩!自分達のことは心配しないで旅に出てください!」


「だっだけど…」


「このまま旅に出るなんて…」


「自分達のことは自分達で何とかするっす!」


「あなた達に心配されることじゃありません。気にせずに旅に出てください。」


«二人とも…»


「メグ様…ララさん…」


『それに私達もいるから。』


リュナとマーガレットとマナも部屋にやって来た。


「リュナさん達も話を…?」


「水臭いじゃないですか。困ったら頼ってください。」


「あたいにはお前達に借りがある、協力するぞ。」


「マーガレットさん、リュナさん…」


「レアちゃん。一緒に住んでた頃に言ってたはずだよ。君ら姉妹はアタシの娘のような存在だって。」


「リュナさん…」


「じゃあ、二人が大人になるまで面倒を見てくれた冒険者の女の人って…?」


「言ってませんでしたっけ。リュナさんですよ。」


「そうだったんだ…?」


「アタシは何となく、気づいてたかな。」


「この城は娘達が作った大切な家だ。絶対に守ってみせるよ。」


「ありがとう…ママ…」


レア大佐は涙目になって感謝を伝えた。


「久しぶりに呼んでくれたね。」


「私達にはこんなに強い味方が付いてるんです。」


「ユリさん達は旅に出てくださいっす。」


«みんな…ありがとうございます…»


優梨達は一礼すると、旅に出る決意をした。


「次の旅の目的地は決まっているのかしら?」


「そういえば、次はどこに行くの…?」


「実はね…魔族の城がある所をすべて知ってるわけじゃないんだ…だからこれからは着いた街で情報を手に入れて、地道に探していくしか方法がないんだよ…ごめんね…?」


「いいんだよ、それならそれで!」


「そう…?」


「うちは初めからあてにしてませんから。」


「それっ…?きつくない…?」


«あはは。»


「私の司令室に来てくれるかしら、あなた達に渡したいものがあるの。」


「何ですか…?それって…?」


「行ってからのお楽しみよ。」


レア大佐は色っぽいウィンクをした。


−城の司令室にて−


「これよ。」


「これって…?世界地図ですか…?」


「これはね、"DEMON・CASTLE・MAP"って言って、世界中に存在する魔族の城がどこの国の街か村にあるか書いてある地図なの。ちゃんと城の主の名前も書いてあるのよ。」


「DEMON・CASTLE・MAP…」


「うち、初めて見ました…?」


「いいんですか…?頂いて…?」


「本来は仲間との連絡の時に使うもので、人間に渡すのは完全な裏切り行為になるけど。あなた達を逃がす時点でほかの魔族達に命を狙われる側になるんだから関係ない。気にせずにもらって。」


「そうですか…?」


「私も人々を苦しめる悪い魔族は許せないの。世界を平和にするのに役立てて。」


«レア大佐…»


「レアお姉様…」


「頼んだわよ。」


「わかりました。」 


「この地図を必ず役立てます。」


「うちも頑張ります!」


「応援してるわ。」


「見て!果ての氷の国って場所に二重丸が書いてあって、魔王様の城って書いてあるよ!」


「本当だ?」


「じゃあここに魔王がいるんだ…?」


(優梨さん!これはすごいものを手に入れましたよ!)


(魔王か…確か倒したら、この世界に召喚された使命を果たすことになるんだよね…?)


(はい!最終目標ですから!)


(そしたら私の役目が終わっちゃうんだ…)


(どうしました…?)


(アイルちゃん…世界が平和になったらその時って…私って自分の居た世界に帰っちゃうんだよね…?)


(はっはい。)


(それって変えられないのかな…?)


(すみません…その時にならないとわからないんです…)


(そっか…わかったよ。ありがとう。隠さずにちゃんと教えてくれて。)


(優梨さん…)


(それでも私は…)


優梨は心の中で誓った。それでもみんなのためにこの世界を救ってみせると。たとえ役目が終わり、自分が元居た世界に戻ることで、アリス達と離れ離れになったとしても…


(魔王様…)


そしてレア大佐は魔王(?)との会話を思い出していた…


『君と妹のメグ君は境遇が少し私に似てるね。』


『私達が魔王様とですか…?』


『君にだけ教えてあげるよ…私は魔王と〇〇の〇〇だったんだ…』


『えっ!今の本当ですか!』


『本当だよ…』


(優梨ちゃんだったら…もしかしたら…魔王様と…)


レア大佐は優梨にあることを期待したのだった。

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