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百合パワーは最強なのです!!〜女子高生が与えられたスキル「百合を感じるたびに強くなる能力」で異世界を救うかもしれない話〜  作者: ぎゅうどん
百合で強くなる女子高生、最強チームでソウル大佐に戦いを挑んだ!編
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113話 魔族ソウル戦から翌朝(サウスのギルド編)

一方、サウスの冒険者ギルドではマーガレットとリュナが昨日のソウル大佐との戦いを王都のギルドの本部に報告するためにひたすら書類を書いていた。


「はひぃ…やっぱり書類を書くのはアタシには合ってないな…」


「レア大佐達に誘われてたんでしょう?行かなくてよかったの?」


「だって君が言ってたじゃないか。もう一人にしないでくれって、だから一時も離れないようにしてるだけのことさ。」


「リュナ…」


二人は肩を寄せ合った。


「それより君こそいいのかい?本部の連中に君が2年間、魔族に身体を乗っ取られてたって伝えて?」


「ええ。いいのよ。」


「何を言ってくるかわからない、もしかしたら隊長の座を降格させられる可能性もあるよ?」


「覚悟は出来てるわ。たとえソウル大佐に憑依されていたとはいえ、街の人達を怖い目に合わせたのは事実だもの、責任を取りたいの。」


「そうか。わかったよ。アタシは君の考えを尊重する。」


「ありがとう。」


「それにいざとなったらアタシが本部の奴に嫁を泣かせたら許さないぞと言ってやるから。」


「程々にね。あなた本当に肩書きがすごくて、影響力あるんだから。」


「えっへん。まぁね。」


「ふっふ。」

(見た目は子供なんだけどね。)


すると扉をノックされた。


「はい。どなたかしら?」


「まっマナです…紅茶とお菓子を用意したのですが、お召し上がりになられますか…?」


「あら。ちょうど一休みしようかなと思ってた所よ。どうぞ入ってきて。」


「じゃあ…」


マナは司令室に入った。


「ふぅ。やっぱりマナちゃんの淹れてくれた紅茶は美味しいわ。」


「そっそんな…」


「モグモグ。お菓子も美味しいよ。」


「それはよかった…」

(この人はいつ見ても幼女にしか見ないんだよなぁ…?)


「それでララちゃん。ここに来た理由はほかにあるんじゃない?」


「そうなの?ララちゃん?」


「はっはい…これを渡しに来たんです…」


「これって…?」


ララはマーガレットに退職届けを渡した。


「操られていたとはいえ、少しだけですが…覚えてるんです…私がギルドの地下に降りて、バリア装置を発動させたことを…そのせいで、街の人達が逃げられなくて…こんな大事件に…」


「マナちゃん…」


「すみませんでした!全ては私の責任です!ですからギルドを退職して…」


「その必要はありません。」


「えっ!?」


退職届を破った。


「今回のことで罪悪感を感じるのは仕方ないことかもしれません。私だってそうです。ですがあなたはこのギルドに必要な存在、あなたのように素直で良い部下をそう簡単に辞めさせませんよ。」


「マーガレット隊長…」


「これからも冒険者ギルドの隊員として頑張ってください。」


「はい…頑張ります!」


マナは涙を流しながら笑顔で敬礼のポーズをした。


「とどまってくれたようですね。」


「流石はアタシの嫁だ〜♡」


リュナはマーガレットに抱きついた。


「こらこら。まだ仕事中よ。」


「はーい。」


(ぐぬぬ…羨ましい…あたいだってマーガレット隊長とあんな感じにしたいのに…)


そして時を同じくして、天界ではようやくあの天使が完全に力を取り戻して目覚めたのだった。


『アイル。気分はどうかしら?』


「はい。女神様。とても良い気分です。」


『今回はあなたの天使の力を完全に戻せましたが、次に同じことをしても同様に回復させられるとは限りません。ですから無茶はしては駄目ですよ。わかりましたか?』


「はっはい…気をつけます…」


『でもそれくらいまでして誰かを救いたいと思ったあなたの優しさは本当に天使に相応しいと言えます。大事にしてください。』


「女神様…」


『さて。皆さんにあなたが回復したことを知らせてあげなくては。』


「メアちゃん…」


『行ってあげなさい。あなたを一番に心配していたメアさんに元気になった姿を見せてあげて。』


「女神様…ありがとうございます。」


アイルはお辞儀をすると部屋から出たのだった。


(メアちゃんにすぐに会いたい…)


『アイル…あなたは本当にメアさんが大好きなのね…まるであの頃の私達を見ているみたい…』


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