112話 魔族ソウル戦から翌朝(レア大佐の城編)
魔族ソウル大佐を退治してから翌朝、レア大佐の城で泊まった優梨とアリスは建物内にある大浴場に入浴していた。
「ぷはぁぁ…」
「いい湯だね…」
「うん… 極楽だよ…」
「二人とも城のお風呂は気に入ってくれたかしら?」
「気に入りました…」
「昨日の疲れが取れますね…」
「ウフフフッ。それはよかったわ。お隣失礼するわね。」
«どうぞ。»
レア大佐も湯に入った。
「ふぅ。」
(レア大佐って本当に色っぽいな…)
(優梨さん?あまりレア大佐の裸ばかりに見惚れているとアリスさんが嫉妬しちゃいますよ?)
(べっべつに見惚れてるわけじゃ!)
「レア大佐…?聞いてもいいですか…?」
「何かしら。アリスちゃん?」
「どうしてアタシと戦わないんですか…?」
「えっ!?」
「どうしてそんなこと聞くのかしら?」
「意識を操られていたとはいえ…あなたの大事なメイドさんを傷つけました。だから…」
「アリスちゃん…」
「いいのよ。」
「えっ…?」
レア大佐はアリスをそっと胸に抱き寄せた。
「あなたは何も悪くない。私がそう判断したのよ。」
「でっでも…」
「きっとアリスちゃんは真面目で責任感が強いタイプなのね。それでいつも自分を犠牲にしてみんなのことを考えてる優しい子。」
「アタシ…そんないい子じゃ…」
「私の妹によく似ているわ。」
「メグ少佐に…?」
「ええ。あの子も他人を優先して、自分のことを後回しにしちゃう子なのよ。頼ってばかりの私が言えたことじゃないけどね。」
「そうなんですね…」
「もう一度言う。あなたは何も悪くないわ。自分を許してあげて。」
「レア大佐…ありがとうございます…」
「ウフフフッ。どう致しまして。」
(この包んでくれてるみたいな感覚…まるでお姉ちゃんみたい…)
「もう少し、このままでいる?」
「出来れば…」
アリスはレア大佐に身を委ねるように抱きついた。
「可愛い♡」
(レア大佐にベタベタして…ユリちゃん…嫉妬してたりしないかな…?)
「尊いなぁ…最高…」
優梨は鼻血を出しながら喜んでいた。
「だっ大丈夫!?」
「大変!のぼせちゃったのかしら!」
「平気です…二人の姿があまりに尊かったので、鼻血が出ちゃったですから…あっ…」
«ぷっ。あははっ。»
「何その理由。」
「もう心配させてぇ。」
「ごっごめんなさい…?」
(よかった…引かれなくて…)
「そういえば、今日まだララちゃんとメグ少佐の姿を見てませんけど、もしかしてララちゃんの副作用がまだ続いてるんですか…?」
「そうだ、確かに見てなかったね…?」
「続いてるわよ。あの感じだとあと二時間は続くんじゃないかしら。」
«あの状態があと二時間ですかぁ…»
−昨日のソウル大佐を退治した後の出来事−
『メグ少佐♡』
『きゃっ♡』
«ララちゃん!»
ララが瞳をハートにして、メグ少佐に抱きついた!
『メグ少佐〜♡』
『落ち着いてください!』
『ララちゃんのあの状態は一体…?』
『私にもわからない…?』
『もしかして契約したんじゃ…?』
«契約…?»
『ウフフフッ。メイドちゃんの言う通り。あの二人は契約したの。だからララちゃんはその副作用として、メグたんを見ると淫らな気持ちになるようになったのよ。』
«みっ淫らな気持ちですか…?»
『そうよ♡だって私達は人を惑わして精気をもらうサキュバスだもの♡』
『自分、我慢できないっす♡今すぐにメグ少佐としたいっす♡』
ララは自分の服のボタンを外し始めた。
«きゃ。»
『まっ待ってください!みんなが見てるのに!』
『ペロッ。』
『ひゃっ♡』
ララはメグ少佐の首筋を舐めた。
『あらま♡』
«はわわぁ。»
『可愛い声♡もっと聞きたいっす♡』
『待ってって言ってんだろうが!』
『ハレヒレホレッ…』
メグ少佐はララに頭突きをして意識を飛ばした。
『完全にのびちゃってるわね。』
『メグちゃん容赦ないですね…?』
『そうよ。メグたんは怒らせると恐いからね。』
『もう…お姉様ったら…』
−現在に戻って、メグ少佐の部屋−
「ふわぁぁ…眠いっすね…」
「スゥゥ…スゥゥ…。」
「まぁでも…それもそっか…」
裸のララは布団で寝てるメグ少佐の頭をそっと撫でた。
「幸せにするっすよ…メグたん…」
そしてメグ少佐の頬にキスをした。