待ち望んだ戦い
ようやく来たこの日!
まったぜ!待たせたな!
見せてやんよ!俺のスキルと戦略を!
俺の全てをかけてお前を倒す!
勝ち上がって来いよ!
俺の唯一認めたライバル!
さあ、行くぜ!
「winner!youya&Mr.H!!」
キンキラのタキシードを着たジャッジマンが勝者名を叫ぶ。
ドーム型の大会会場が割れんばかりの拍手と声援が飛び交う。
2068年、eスポーツ、ソード&マジック『アルカディア』バトル・ロワイアルソロプレイヤートーナメント五日目、準決勝を二人の選手が勝ち残った。
二人の選手が立ち上り会場中に、テレビカメラに見える様に大きく両腕を上げて掌を振るっている。
会場の特大モニターに二人と二人の使用したキャラクターが映し出される。
不遇だと言われて使い手の少ない魔法剣士の二人だ。
専用職であればあるほどステータスのアドバンテージが高い事は当たり前なのだが魔法剣士はステータスを筋力と俊敏力と知力と魔力に割り振らなければならず火力が他の職のほど出ない。
しかし二人は低い火力を手数と知略でカバーし戦略で並み居る98人の猛者達を倒し生き残ったのだ。
明後日の決勝1VS1での60分間どちらが砦の耐久値を守り生き残れるかを競う。
youya選手とMr.H選手の世界頂上決戦。
どちらも何度も大きな大会での優勝経験者でこのeスポーツで生計を立てている。
本大会の優勝賞金もワールドスポンサーによって軽く50億ドルを超え準優勝の賞金でさえ20億ドルを超えている。
レギュレーションも厳しく使えるモバイルスコープからバイタルセンサー内蔵のリストバンド、キーボード、コントローラー、ヘッドフォン、モニター全て大会主催の用意した専用の物を使わなければならない。
使い慣れている専用にカスタムした機器を使用する事は出来ない。
ドーピング検査も厳しいので申請提出している徐用薬以外は風邪薬でさえ飲むことが出来ないのである。
万全の体調で挑まなければならない。
youya事、阿川悠也、24歳の体調は今は絶好調だ。
両掌を数回握り開く。
「まだ、全然余裕だな。田舎の医者なんかの言うことは宛にならないな。明後日も余裕で闘えそうだ。」
燃える様な瞳に強い意思を感じる。
youyaはこの大会に賭けていた。
自分の全てを。
「…お姉様、本当に?彼、あんなに楽しそうなのに…」
「ええ、三日後にお迎えするの。それがこの世界の彼の寿命よ。」
そんなyouyaを見守る影が二つ会場の天井に向かい聳え立つ大きな柱の影に潜むように静かに隠れていた。
さあ、異世界移動のテンプレが始まりました。
彼は決着をつけられるのか!
作者は(神々)どう導くのか?
さて、どーしよーかな?