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ヤバいウサギとレベルアップ

 目を開けるとそこは広場だった街並みは大体中世ヨーロッパ位のレベルだ。その広場の噴水に俺は座っていた。


 「さてと」


 とりあえずステータスを確認しよう。あのピクシー最後に何か爆弾おいてったし。



―――――――――――――――――

PM ホオヅキ

LV 1

10,000マニー

JOB 旅人

種族 ーーーーー

HP 30

MP 10

STR 35

AGI 40

VIT 1

DEX 5

LUK 30


スキル

〔剣術〕Lv:1

〔短剣術〕Lv:1

〔採取〕Lv:1

〔走行術〕Lv:1

〔鑑定〕Lv:1

〔察知〕Lv:1


称号

・ピクシーの祝福



―――――――――――――――――


・ピクシーの祝福

 ・ピクシーに気に入られた者が持つ称号。その祝福を持つ者は、幸運がやってくるだろう。

 ・LUKが常時小アップ


 「何だこれ?」


 前から思っていたがこのステータス曖昧なんだよな。旅人の説明も補正がかかるとは言っているがステータスは変わらないしな。


 「というか服着替えてるんだな」


 服は頑丈そうな黒いズボンと心臓や肘の部分に皮を当ててあるこちらも頑丈そうな黒い服にフードがついている。アイテムボックスにはマントも入っていた。

 いーね。こういうのは嫌いじゃない


 「よし」


 とりあえず動作確認とバトルをしたい。その為にまずは情報収集だな。となれば


 「おっちゃん、それ何焼いているんだい?」


 「おっこれか?これはラービーの肉さ。うちのたれで焼けば絶品だぜ」


 「へー、じゃあ一本頂戴」


 「毎度。200マニーだ、坊主」


 「ところで外に出たいんだけどっちに行けばいい?」


 「あん?ああお前さん旅人か。ならあっちの方に行けば門があるぞ。そこから外に出られる」


 「出口はあっちか。サンキューおっちゃん。串焼きもうひとつ追加していい?」


 「毎度!!」


 さてと、じゃあ串焼き貰ったら外に行ってみるか。


ーーーーーーーーーーーー


 「おおぅ」


 そこは一本道が通っているだけの草原だった。左手には森も見えるが。


 「すげーな。草の一つ一つがしっかりとしてる。きれーだな」


 クソゲーだとこういうところは若干適当だったからな。結構感動してる。


 「さてと、どんなやつがいるのかなっと」


 見渡す限りはプレイヤーの姿もちらほら見えるがモンスターの姿は見えない。


 「うーん、森には行った方がいいなこりゃ」


ーーーーーーーーーーー

 

 「とは言ってもな、何かいじめみたいになりそうだな」


 いろいろなゲームをやっているからか、倒すことには抵抗がないが、あるゲームでは自分より弱い敵を倒せばペナルティがつくゲームもあったからな。


 「よし、襲ってきたやつだけ倒せばいいか」


 うん、それが一番だな。ッ!!殺気!!


 「っと危なっ」


 早速お出ましか。何か小さい塊が心臓を狙って一直線に向かって来た。というか〔察知〕が発動してる。スゲーな、〔察知〕なかったら今頃初めてのリスポーンを味わうところだった。


 「なんだあれは?」


 跳んできた塊は兎だった。明らかに二足で立っているよな、あれ。あれがラービーか?だとしたらあんな串焼き屋で売れるほどの雑魚なのか?


 「〔鑑定〕」


 ヴォーパルバニーLv:5

 ・前足に己の武器を持ち素早く相手の急所を貫くウサギ。たとえ相手が格上でも迷い無く突撃するその姿から、ヴォーパルバニーは勇気の象徴とされ、昔の戦士は戦いの前にその肉を食べたという


 ちげぇじゃねーか。


 「レベルは相手の方が上か。というか設定がスゴいな」


 何かかっこいいぞ、ヴォーパルバニー。確かに今目の前にいるこいつも逃げる気は更々無さそうだ。上等だよこのやろう。


 アイテムボックスを素早く操作して簡素な剣を出す。


 旅人の剣

 ・旅人が最初に持っている剣。癖がなく、使いやすい直剣

   STR+5

  耐久値 40/40


 いいなこれ。ストレートに言って最高だ。耐久値の不安があるが、かなり使いやすい。一応得意な武器は刀だが、こう言うのも悪くない。


 「かかってきな」


 瞬間、ウサギが跳びかかってきた。手に持つ包丁のようなものを持って真っ直ぐにこちらに来る。単調だ。素早くはあるが、どこに来るかわかっていれば怖くはない。最初の攻撃で、このウサギが包丁をあまり横に振れないであろうことは大体わかっている。

 体を斜め後ろに回転させながら自分が元々いた場所に向かって鋭く剣を振るう。


 「手応えアリだ。ッ!!」


 ウサギは深い傷をおっていた。しかし俺が驚いたのはそこではなかった。


 「マジか、今の防ぐのか」


 ウサギは自分の包丁を体を守る様に反転させ体を守っていた。しかし、守りきれなかったようで直ぐに消え、レベルアップの音楽がなる。

 自分がふざけた訳ではない。真っ直ぐに自分が持てる全力で切った。そして防がれた。


 「おもしれぇじゃねぇかよ」


 この後、興奮が収まらず、7時間近く森で遊んでいたのはまた別の話。

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