幽鬼と鬼灯 2
現在書きだめ中です。投稿頻度に大分ばらつきが出てきます。頑張ってるので許してください。
「っ~かったっ!」
キョウジュウロウに向かって放った剣は振りきれたが、手に残る感触に切ったという現実は無かった。そりゃそうだ。こんなゴツい鎧を着ているのに、見かけ倒しな訳がない。だが、
「このっ!ゲームはっ!体力制っ!だっ!。どれだけっ!弱かろうがっ!当てっ!続ければっ!倒っ!せるっ!」
そう言っている間にもキョウジュウロウの刀は鋭さを増していく。いくら流派の様な完成した刀で無くても、それが即死級の刀だと云うことは変わらない。ありがたいことは理不尽な全体攻撃がないことくらいか。
右!下!左!み、上!下!右!上!下!右!右!下!左!下!上!下、マジか直角に切り返してきた!きもっ!(約一秒)
「っらぁっ!」
紙一重で避けた刀と対局の軌道から剣を滑らす。狙うは首、鎧の隙間。風を切り裂きながら剣が振られる。返しの刀は、、、まだ来ないっ!
「っしぃっ!」
首を掻くように剣がキョウジュウロウの首を撫でる。ここに来て初めてうろたえたな、キョウジュウロウゥゥ!
確かな感触を持った手に、更に力が込められる。こいつは倒せるタイプのボスだということが分かったからか、いなす剣の鋭さが増していく。未だ両肩に乗る重石のような圧力は消えないが、今はそれすらもアシストにしか感じない。
「っらぁぁぁぁぁっ!」
キョウジュウロウの刀の速度か上がるにつれて、自分の鋭さが増していくのが分かる。この状態に入れば俺は強い(多分)。
避けて、切る。いなして、切る。ただただこの行動をしているのかもしれない。だが、確かにこの一瞬においてホオヅキのテンションは上がっていた。
段々と剣によるクリティカルが多くなっていく。段々と踏み込む足に力がかかる。
「おせぇぇぞぉぉっ!」
〔察知〕によってはね上がった感覚が全ての刀による斬撃を感じとる。はたから見ればまるで刀の暴風雨に突っ込むアホだろう。しかし、ホオヅキの眼には全て見えていた。いや、見えていなくても全て分かっていた。
刀が全て空を切る。剣は全てその鎧を切る。たとえ本来敵わないとても、今はそうは思わない。
バギッ!
「あ?」
不意にキョウジュウロウの鬼のような仮面にヒビが入った。ダメージを与え続けたからというわけではなさそうだ。それにこの感覚は、、、
「、、、あ、、あ、、し、ずく、」
「よぉ、目は覚めたか?」
ヒビが入った仮面の奥には目の辺りに光が宿り、どこか朽ちたような、そう、例えるなら死体が喋ったような声を出した。そして、今の台詞を聞くからに、恐らく意識が戻ってきている(多分)
「、、お、ぉ、、そのすが、、みら、、い、、は、まも、られた、か、」
「へー」
おいおい今かよ。今のから察するにこいつの戦は未来を心配するレベルの話のようだ。いや、それでも俺たちの立ち位置が分からん。
「、、、旅、人、よ、まが、いも、の、、で、は、、な、い、しんな、るも、の、よ、、、その、ち、か、ら、、、た、め、さ、、せ、て、もらお、ぅ、、、」
これは、、、職業系かな?職業によって台詞が変わりそうだ。というか紛い物って何?真なるものって何?そういや先生は特殊な職業って言ってたな。じゃあこれは特殊ルート?
駄目だ。思考がまとまらない。今考えなくていいか。
刺さるような殺気が俺を襲う。今までの爆発的なものとは違う、確かに俺だけを狙った殺気。思わず剣を握りしめる。
キョウジュウロウの手がもうひとつの刀に伸びる。
あーなるほどわかったそう言うことか。道理で鋭いだけだったのか。
キョウジュウロウは、二刀流だ。
刹那、先程より速く鋭くなった刀達が俺を襲った。
現在この小説の製作場面では作者のコミュニケーション不足により、重度のキャラ不足に見舞われております。なんかいい感じのキャラってありませんかね?良ければ教えてください。お願いします。




