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ハロウ・ストームの冒険 色烏飛行  作者: 白遠
ほんとうのさようなら
80/81

(2)

 甲にひどい傷跡のある手が、白い便箋を取り出した。


 便箋には黒いインクで、細い誤字のない字が書かれていた。イグナシオは無表情にその手紙に目を通すと、一緒に包んであった本を開いた。本に前書きはなく、その代わりにこんな出だしがあった。



 親愛なる双子の兄弟へ

 黒い猫へ、赤い髪と緑の髪の二人へ、その恋人たちへ

 聖なる人とそれを知る小さな友人へ

 偉大なる科学者とそのこどもたちへ


 リリアノーラへ、そのご家族へ

 

 この世界は美しいですね

 

 ハロウ・ストーム




 イグナシオは暫く黙ってそのページを見つめていたが、やがてゆっくりと文字を追い始めた。


「牧師さま、お食事、どう、するの?」

「……こちらに来てください、ジョー。これを…」





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