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雪・1メートル
体を凍らせてひび割れさせるような
そんな風邪があご下から抜けていく
でも私はあえて、
マフラーを巻きなおそうとはしない。
かといって、
抱きつこうとして上げた両腕の軽くなるわけが
あるはずもなくて。
1メートル、
たった1メートルが、
風よりも何よりも心を軋ませる。
愛しげな、
そして寂しげな顔をするあなたの胸に、
今すぐにでも飛び込んでいきたいのに。
もし、
降っていたのが雪でなくて雨だったのなら
私は涙していたのでしょう。