#9 テスト勉強
みなさんこんにちは!アオです!
それでは「クラスの陰キャの僕の気になるあの子は作家!?」をどうぞ!
奈美子さん=「みこさん」ということに確信を持ってから僕は今まで見てきた
小説を1から見返すことにした。奈美子さんの気持ちが描かれているところを
ないかと探していた。そして見ているうちに僕は本当に主人公が奈美子さんと
いうことを思った。しかし奈美子さんの気持ちを表している描写はなかった。
何かはっきりとした気持ちがわかればつかめるものがあると思ったのに.......
そして翌日......僕がいつも通り登校すると
奈美子「おはよ~!昨日はありがとう!2人うまくいったよ!」
僕「そっか.....それはよかった。」
奈美子さんがあの小説を書いていると思うと少し違う目で見てしまう。
奈美子「反応薄いね?どうかした?」
僕「いっ......いやなんでもない。」
こういう時だけすぐに気づくので僕がバレないように隠した。
奈美子「あっ......!そういえば今日の宿題やってなかった。」
と言って彼女は何か言いたげな目で僕を見てきた。
僕「はぁ~........わかった。いいよ」
と僕が宿題になっているテキストを渡すと
奈美子「よくわかってる~。サンキュー」
僕はため息をつくことしかできなかった。それでも好きな人の役に
立てているのならばうれしい気持ちだ。
奈美子さんはすぐに自分の席へ戻り宿題を終わらせようとしていた。
数分後......僕が本を読んでいると奈美子さんが
奈美子「浩紀。これありがとう!」
僕「どういたしまして。」
奈美子さんは自分の席へ戻ると思ったが、どうやら僕の読んでいる本が
気になるようだ。
僕「読む?」
奈美子「いや、何の本読んでいるのかな?と思っただけ~。
私、普段から本を全く読まないからね......」
僕「なんとなくそう見えるよ。」
奈美子「?なんで!?」
こんな反応をする奈美子さんが本当にあの「みこさん」なのか?と疑いたく
なるような感じだ。予定表を見て奈美子さんは思い出したかのように
奈美子「そういえば、もう少しで定期テストだよね。」
僕は目線を小説に落としながらも意識は奈美子さんの方へ向けながら
僕「そうだね。」
奈美子「それでさ、今回もお願いできない?」
どうやら前回に同じく今回も低いとまずいらしい。
僕「全然、いいよ!!!」
と僕はまた奈美子さんと勉強することができると二つ返事をした。
奈美子「ありがとう!本当に浩紀には感謝しきれないよ」
僕「.......(まぁ、僕は奈美子さんが好きだからやっているだけだよ。)」
奈美子「ん?なんか言った?」
僕「なっ.......なんでもないよ。」
奈美子「そっか.......じゃあ今日から放課後よろしくね!」
と言って彼女は去っていった。その去ってゆく姿を目で追っていた。
瀬千賀「ほほぉ~。」
と今度は何か意味ありげな顔で瀬千賀が僕を見ていた。
僕「なっ.......なんですか........?」
瀬千賀「いやぁ~。君と奈美子がそんな関係なんだなと思って。」
僕はつい恥ずかしくて顔を真っ赤にしながら
僕「そっ........そっ.........そっ..........そんなことないですよ!」
瀬千賀「でもそれにしては、言葉遣いと顔の色がおかしいですよ。」
僕「..........とにかくなんでもないです!」
瀬千賀はニヤニヤしながらそう言って去っていった。
僕は内心、奈美子さんとそんな風に見られて嬉しかった半面、
やっぱり恥ずかしい気持ちもあった。そしてその日の放課後.......
僕は学校の図書室にいた。教室でもいいが、僕の気分で図書室で
勉強するようにお願いした。
奈美子「ねぇ~。浩紀ここ教えて。」
僕はできる限り丁寧にわかりやすく教えた。
奈美子「そういうこと!じゃあこうすれば.......!」
やっぱり奈美子さんは頭の回転が速く、すぐに理解してくれた。
そして5時を知らせるチャイムが校内になり始めた。
僕「あぁ~。もうこんな時間か.......じゃあ片付けて帰るか。」
奈美子「うっ......うん。そうだね。」
そして机に広げてあったテキストなどを全て片付け終わると......
奈美子「ねっ.......ねぇ。一つ聞いていい......?」
僕「っ.......なに?」
奈美子「そのっ........浩紀って恋愛とかしたことある?」
その瞬間、今日2度目の顔が赤くなった。
僕「.........なっ..........ないと........いえばウソになる。」
僕はそうやっていうだけで精一杯だった。
奈美子「そっか.......」
どこか奈美子さんは物足りないような表情をしているように見えた。
僕「でっ.......でもどうして........急にそんなことを?」
奈美子「いや、ちょっと......気になっただけ......そんな深い意味はないから。」
僕「そっ.......そっか。」
僕たちの会話は少し歯切りが悪いまま終わり、図書室を後にした。
帰る途中でも僕はさっきの言葉がどういう意味かずっと考えていた。
読んでいただきありがとうございました!
コメントなど受け付けているので是非お願いします!
それでは次回お会いしましょう!アオでした~!