#1 気になるあの子
みなさんこんにちは!アオです!
前作「あなたには言えない秘密」に続いて今作は同じ恋愛小説の
「クラスで陰キャの僕の気になるあの子は作家!?」を
投稿させていただきました。
これからも応援してくださるとモチベが上がるのでお願いします!
それでは本編へどうぞ!
キーンコーンカーンコーンとなるチャイム。それと同時にざわつき始める教室。
まるで待ちに待ったかのようにみんなは一斉に話し始めた。
僕の名前は息千葉浩紀。東中学校の3年生だ。クラスの仲ではあまり目立たない。
というか自ら目立つことを苦手意識を持っている。俗に言うコミュ障だ。
といってもコミュ障の中では軽い方のコミュ障なので業務連絡はきちんと話す。
しかしそれ以外の会話は正直、ないといってもよい。僕に友達というのも少なく
気軽に話せる相手はいない。なのでいつも休み時間では本を読んでいる"陰キャ"と
なっている。まぁあまり気にすることはないと思っている。本を読むと僕を
全くの違う世界へいざなってくれる。読むジャンルは様々だ。読まないジャンルは
ないと言ってもいいほどだ。しかし一つだけ"学校では読まない"ジャンルがある。
それは恋愛系だ。数年前までは学校でも平気で恋愛のジャンルを読んでいた。
まさに好きなジャンルだったから読む回数は多かった。
しかし僕が本を読んでいると、クラスの"陽キャ"がクラスに響き渡る声で
「浩紀、恋愛小説読んでる~。まさかの浩紀が~。」
と言いふらされ恥ずかしくてそれ以降、学校では読まないようになった。
「そんなの気にするな!」というかもしれないが僕にはそんな勇気はない。
しかし家ではもう恋愛しか読まないようになった。今までは他のジャンルも
読んではいたが、学校で恋愛が読めなくなったのと好きなジャンルだったので
僕は一層、恋愛系の虜になってしまった。
その時に見つけたのが、小説投稿サイトだ。
このサイトでは小説が初心者からプロまで投稿されて自由に読むことができる。
僕は恋愛のジャンルに絞って検索をかけるとかなりの数ヒットした。その時に
見つけたものを僕は毎日見ている。もちろん、投稿者の都合などもあることから
見れない日もあるがそんな時は他の恋愛小説を探してみている。特に僕は
「みこさん」という方の恋愛小説が好きだ。内容がよくある恋愛ストーリー
なのに読者を飽きさせることのない工夫がたくさんしてありとても内容が
濃くついつい見入ってしまうようなもので毎日楽しみにしていた。
僕が最初に見つけたときには少し失礼かもしれないが「みこさん」はあまり
人気がなくPVも伸び悩んでいたようだ。しかし僕はそんな「みこさん」を
応援したいという気持ちがあり、僕は"陰キャ"ながらもメッセージ機能を使って
「みこさん」とやり取りを始めた。最初は僕の方が戸惑ってしまったが
徐々にやり取りをすると戸惑うことがなくできるようになった。
「みこさん」も僕と同じ中学3年生だそうで急に親近感が湧いて、
それから僕は「みこさん」とやり取りを続けるようになった。
それから数ヶ月経つと、「みこさん」はかなり有名になりPVが
伸び悩んでいたときが懐かしいくらいになった。
正直、僕は「みこさん」との間にかなり大きな差があるような気がしたが
今でもやり取りは続いている。そして「みこさん」の一人の読者として
小説を毎日楽しみに読んでいる。しかしクラス内ではあえて違う本を
読んで、一日をやり過ごしている。これが僕の一日だ。
そして僕には去年から気になる子がいる。その子は赤井奈美子さんだ。
正直、僕は軽いコミュ障で人と話さないが知らないうちに恋をしていた。
奈美子さんは僕とは真逆の"陽キャ"で普段から集団を引っ張っている存在だった。
そんな僕が恋に落ちたのはとても些細なことだ。去年、僕が本を読んでいるときに
しおりを落としてしまいそれを拾ってくれたのが奈美子さんだ。流石にここでは
恋に落ち要素が何一つとしてないが、その後も僕をたくさん助けてくれて
気がつけば僕は恋をしていた。というあまり深い意味はない。
しかしなんせ相手は"陽キャ"だ。僕とは真逆のタイプなのになんで好きになったか
わからないが、僕は話しかけることもできずに遠くから見ていることしか
できなかった。そんな恋を僕は抱いている。もちろん、このことについて
言ったのは誰一人としていない。一人にでも言おうものなら瞬く間に広まっていき
恥ずかしすぎて学校へ行けなくなる可能性が出てくるからだ。
よく小説で見る、あの甘い恋愛をしてみたいと僕は思うが、"陰キャ"という
レッテルがある僕には到底叶わない願いだ。これが"陰キャ"の叶わぬ恋だ。
小説を読んでいると僕は、小説を書いてみたいと思うが、いざ書いてみると
内容が恥ずかしすぎて途中で全て消してしまうのでなかなか作品が完成しない。
このことについて「みこさん」に話すと「みこさん」も最初は恥ずかしかった
らしいが今はもう慣れたという、何度も書いていれば慣れるものかと
僕は不思議に思いながらもやり取りをした。
恋愛イベントなどが小説の中ではあるが、そんなものは僕"陰キャ"には
何一つとしてないからこの世界は"陰キャ"に優しくない世界である。
そんなことを考えながら僕の恋ストーリーは始まった。
読んでいただきありがとうございました!
ブックマーク・評価してくださると前書きの通り
モチベが上がりますのでお願いします!
それでは次回お会いしましょう!アオでした~!