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第42話【開幕!!フレイラでの人探し】


 それから一度家の中にレイバーを入れた俺は、「協力者を集めてくるから」と言い残し、冒険者ギルドへと足を運んだ。


「あ、ハヤト来たっ!おっはよ〜」

「おはようございます、ハヤトさん。」

「おう、おはよう」


 冒険者ギルド前に着くと、いつもの場所に2人は立っていた。

「昨日のマーニちゃん歓迎パーティーは楽しかったねっ!」ケティがそう目をキラキラさせながら言ってくる。


 確かに、昨日酒場で行ったパーティーは楽しかった(ケティのテンションが上がりすぎて逆にメインのはずのマーニが押され気味だったが)


 そしてもちろん今日は今日でこれから依頼を受ける為にケティもセリエラも武器やポーションなど、色々準備をして来ていた。


 すると、そこで俺に近づいてきていたケティが何かに気が付いたのか、俺の身体全体をまじまじと見てくる。

 そして、


「って、ねぇハヤト?なんで今日は武器もいつも腰に付けてるポーチも持ってきてないの?」


 そう聞いてきた。

 まぁ、当たり前だよな。だって姿を消したイザベルを探すことを決めたのはさっきなんだから。2人にはそれに納得してもらわなければならない。


 だから俺はそこで申し訳ないという気持ちを込めた表情で両手を顔の前で合わせると、今日の朝の出来事を2人に教えた。


「その事なんだが……!!すまんっ!!実は今朝な――」



「えっ!?イザベルちゃん居なくなっちゃったの!?」

「それはとても心配ですね、」

「あぁ、だからそこで俺はレイバーのイザベル探しを手伝うと言ったんだ。だからよ2人とも、依頼に行くという気持ちのところ悪いんだが今日も依頼は休みで、一緒に来てくれないか……?」


 俺はバッと頭を下げると、恐る恐る顔を上げ2人の顔色を疑う。

 やっぱり、いくら知り合いの冒険者の事とはいえ嫌なのは嫌だよな――


 しかし、そんな俺の考えとは裏腹に2人は、


「もちろんだよっ!!というか、こんな時に依頼なんて受けてる場合じゃないよねっ!!私たちもイザベルちゃんを探そう!!」

「そうですね、イザベルさんにはオーガ討伐の時もお世話になりましたから。」

「お前ら……!!本当にありがとう……!!」


「ハヤトさん、そんなにお礼を言われても困りますよ。前も言いました、私たちのリーダーはハヤトさんなんですから、もっと堂々としていて下さいよ。」

「そうそうっ、セリエラちゃんの言う通りだよっ!!ハヤトがそんなに申し訳なさそうにする必要なんて無いんだからさっ!!」


 こいつら……ッ、


「あぁ……!!よしッ、じゃあ俺たちでイザベルを見つけるぞ!!」


 ♦♦♦♦♦


 そしてその後、昨日本人に教えて貰っていたマーニの泊まっている宿まで行き、マーニにもイザベルの捜索を手伝ってもらうことになった後、4人でレイバーの待つ俺の家へ帰った。


「お前ら……!!俺とイザベルの問題だってのに、ありがとう……!!本当にありがとう……!!」


 俺が助っ人を連れて来ると、レイバーはすぐに全員へ頭を下げ、何度も礼を言う。

 こいつ、いつもはずっと自分が最強だ!!みたいな感じだってのに、こうやって真面目にも出来るのか(よっぽどイザベルの事を大切に思ってるってのがよく分かるな)


「レイバー、さっきから何度も言っているが、そんなにお礼を言わなくても大丈夫だ。俺、ケティ、セリエラは前お前たちに助けて貰った事があったし、もう1人のマーニもこれを機にもっとフレイラの事を知れるしな。」


「な、マーニ」俺はマーニの方を向いてそう言うと「あぁ、小生はまだまだこの町の事を知らん。だから元々今日は散歩をしようと思っていたんだ。だからレイバー、と言ったか?そんなに申し訳なく思う必要は無いからな。」マーニは両手を胸の前で組みながらそう返す。


「あぁ……!!ありがとう……!!――っしッ!!動くのは出来るだけ早い方が良い。これから俺がイザベルが普段よく行っていた場所やよく通っていた道、常連客になっていた店などを教えるから、それぞれ分かれて探すぞ!!」


 そしてそれからイザベルがいる可能性の高い手がかりを教えて貰った俺たちは、話し合いをしながら誰がどこへ行くかを決めた。


「――よし、決まったな。じゃあまとめるぞ。」


 話し合いが終わると、最後に俺が立ち上がり確認を取って行く。


「まず、西方面をケティ、セリエラ。」

「うんっ!」「はい」

「北方面をマーニ。」

「あぁ」

「残った俺とレイバーは東方面を探すぞ。」

「おう!」


「よし、じゃあとりあえず日が落ちるまで探し続けよう。見つかった場合は今居る俺の家にイザベルと共に来る事。良いな?」


 俺の言葉に個々が頷く。


「大丈夫みたいだな。なら、行くぞ!!」

「「おー!!!」」


 こうして突如として姿を消したイザベルの捜索が幕を開けたのであった。

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