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Rainbow Lovers  作者: 森田かよこ
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Purple lover

「俺の彼女になる?」


うっかり一目ぼれしてしまったのは、友人の彼氏の友達。

自分より1歳上はもう高校生で、失恋してしまった同じ年の幼馴染よりも、ずっと大人に見えてしまった。

先輩から言われた時は、思いがけない告白で、本気で受け取っていいのか、騙されているのか、まったくわからない状態で、曖昧な表情をしてしまう。

そんな私をくすくす笑う、年上の高校生の彼。



彼に会ったのは今日で5回目。

親友の朱音に彼氏ができたと聞いたのは3カ月前で、

長年片思いしていたお隣の幼馴染から、告白する前に振られてしまったのが1カ月前。

見かねた親友が、はかったわけではないって言ってたけど、一緒に居合わせてしまったのが啓太くんとの出会いだった。




別に、さくらはそんなんじゃないから。




長年片思いをしていた彼からの、思いがけない会話を聞いてしまい、

告白をする前に振られてしまった中学2年の最後の春。

幼稚園からお隣さんの幼馴染は、小さい時から隣にいるのが当たり前で。

小学校と中学校が持ち上がりのこの学区では、ずっと一緒にいることも当たり前と思っていた。



隣の彼はどんどん背が高くなって、顔面偏差値が高くなっていき、優等生になっていき、

それでも関係性は変わらなかったのだけど、平凡な私とは釣り合わないということは、

どこかのタイミングで気づき始めてはいた。

それでも、変わらず一緒にいてくれるものだから、私だけがきっと勘違いしていたんだと思う。

親友の朱音は、どんどんイケメンになってくから、さくらとは世界が違うのに、仲いいねーと、

冗談なのか本気なのかわからないからかいかたをいつもしてくる。

朱音とも幼稚園からの付き合いなだけに、もういつもの会話になってた。


「もうさ、新しい恋を探そ。そもそもさ、蒼は無理だよ、本人に恋愛っ気がなさすぎる。」


朱音とも長い付き合いになるけれど、蒼のことをよく知っている。

最近は後輩からも先輩からも告白されてたと、どこから仕入れてくるのか、

私にちくちく密告してくるのだけど、笑顔で断ってると聞いている。

それでも、好きな人がいるからとかでは全くなく、ほんとに恋愛する気がないように見えた。

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