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異世界は神様からの贈り物  作者: skeleton
第一章 贈り物(ギフト)
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プロローグ

初めて小説を書きました。どうかよろしくお願いします!

 ぼんやりとした意識の中、雨宮 晴はただ目の前に立っている見知らぬ女性を見ていた。誰かは知らない、だけど、絶対に知っている人。


 女性は何かを呟いて歩き始めた。なんでだろう、その女性を引き止めたくなった。声を出そうとするが声がでない。


 女性が振り返り言った。次ははっきりと聞こえた。


「絶対に戻って来る」


 そこで意識が途切れた。


 ――――――――――――――――――――――――


 朝は憂鬱だ。多分みんなが思っていることだと思う。


 例えば、寝足りない、学校に行きたくない、仕事に行きたくない、そんな事がほとんどだと思う。


 でも、僕の場合は………


「起きろクソガキ!!!」


 筋肉ダルマのような男の怒号にも近い声、さらに僕の腹を蹴り上げる。たまらずうめき声がでる。


「ぅぅぅぅぅ」


 こういう事である。


 僕は虐待というものを受けている。それも小学生の頃から。


 母は男運というのが悪いらしく、僕の本当の父は僕が産まれてから家を出ていき、母と離婚したそうだ。


 それから出会った現オヤジは、ギャンブルと酒に明け暮れる日々で、母と僕に暴力を振るうゴミ人間である。


 僕は起き上がると急いで学校に行く準備をした。この家にはいたくない。学校にも僕の居場所があるわけではないが、ここよりかマシである。


 トビラを開けると気持ちの良い風が吹いた。それだけでも僕の心は安まる気がした。


 学校に着くと、キラキラした、いかにも青春真っ只中の男女がやってきた。僕は嫌な予感がした。そしてそれは的中した。


「おはよ、晴!」


(やめて!今まで晴って呼んだことなかったよね!!!)


 その瞬間、付近にいた女子から鋭い目線がおくられた。あ、これは目線で分かる、(アイツ、コロス)っていう目だ。


 この男子、氷堂 湊という。イケメン、運動神経抜群、さらに、高校1年生ながら生徒会長もつとめるスーパー高校生なのだ。


「雨宮さん、おはようございます。」


 次は、男子から殺意の目線が送られてきた。(ほんとうにごめんなさい、僕は何もしていないので殺さないでください。)と心の中で謝っておく。


 この女子、小林 悠亜という。男子の好きな女子の要素をすべて詰め込んだ男子のマドンナ的存在である。ちなみに小林さんも高校1年生で副会長を務めている。


 なぜこの二人が、こんな僕に話しかけて来るのか学校の誰もが聞きたくなると思う。


 僕は図書委員で生徒会が図書室に学校の資料とかをよく一緒に探していて、ちょっとずつ仲良くなっていき、今は挨拶をしてくれる。


 こんな陰キャと仲良くしてくれるのは嬉しいけどもうちょっとみんながいない所で話しかけて欲しいなと思ったのは秘密である。


「ひ、ひ氷堂君、小林さん、お、おはようございます。」


「君付けじゃなくていいよ!もぉ友達なんだし湊でいいいよ」


 そんなこと言うと女子の目線が!!と思った時には遅かった。何人の女子が指をポキポキ鳴らしている。

(これは僕の意識じゃないんです!!)


「そうですよ、友達じゃないですか」


 彼女がニッコリ笑いながら話す。可愛いすぎる。は!そんな事を思ってる場合じゃない!これもまた時すでに遅し、男子達がの右手が左側から首を通過し親指を下に向けた。(呼びません、本当によばないですから!!)


「な?悠亜も言ってるしダメか?」

「い、いや、ダメとかじゃないんですけど…」


 後から女子の声が聞こえてきた。


「あいつ氷堂君のお願い断ったよ?」

「あいつ処さない?」

「処そうか」


(お前らマジで何!?僕はどう答えたら正解なの!?まず処そうって何!?最近のJK怖すぎるよ。)さらに小林さんの言葉で僕は背筋を凍らす。


「それじゃあ、私は晴って呼ぶので晴は私の事悠亜って呼んでください!」


 ドヤ顔でそんな事を言う彼女。可愛いよ可愛いんだけど男子の圧がそれを超えるんだよ.....。僕の人生終わった、今までひっそりとスクールライフを謳歌していたのに...。


 キーンコーンカーンコーン


 チャイムが鳴った。


「じゃあな晴、次は名前よんでくれよ!」

「バイバイ!晴」


 2人はそんな事を言いながら教室に向かった。


(なぜいきなり名前呼びを進めてくる!?今まででも殺されそうだったのに。名前呼びはやばいよ...)


 1人の男子が僕の耳元で囁いた。


「放課後、体育館裏しゅーごー」


 最悪だ、まさか紫垣 玲に目をつけられるとは。


 紫垣は空手、剣道、柔道の全国大会常連なのだ。しかも極道さんの組長の息子でいくつもの喧嘩伝説を持つ男なのだが、小林さんにこれでもかという程の好意を寄せているのである。


(まさか、体育館裏に呼び出されるとか漫画だけだと思っていたよ)


 教室に入って1番後ろの窓際の席、そこが僕の席で誰も僕の事を気にしない最高の席だったのに。氷堂くん達と挨拶をするようになってからは視線が痛いです。


 それは今日も同じで、僕はたまらず窓の外を見た。すると空から白い光が落ちていた。(あれは何だ?雨にしたら光りすぎてるし、飛行機にしたら小さすぎる、UFOの形でもない)


 凄まじい音共に光が街全体を包み込んだ。建物が崩壊するのが一瞬だけ見えた。本能的に死ぬことを感じた。音がだんだんと遠のいて行く。


 僕の朝は憂鬱だ。

読んで下さってありがとうございます。

これからも投稿しようと思うのでよろしくお願いします!

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