田舎 ー前編ー
「ふーん…」
酒場らしきところで一休みしながら街の様子を眺めていた。
どうやらこの世界にはいくつかルールがあるらしい。
一つ人殺しはいいこととする
一つ交際は互いの意見の一致で行われる
一つ1年に一回『黒騎士』を決める戦いがある
一つ他の国に勝手に移動はないものとする
などなど色々なルールがある。
特に一つ目は物騒で仕方がない。
平和に生きる為にはどうにか泊まる所が必要なようだ。
村人は今にも死にそうな顔する者もいる。
こんな人達の中に、はたしているのだろか泊まらせてくれる人は
「あの…すみません」
話しかけたのは女神感溢れる母親っぽい人。
「あら〜若いね〜どうしたの〜?」
きついな…泊まらせてとか言うのきついな。意外と
「あの…僕は今泊まる所がないのですが」
丁寧に重点だけを述べる
「ふーん…泊まらせてください…ねぇ…」
考えるじぐさをしている急に断られたらどうしようか悩む。
「いいわよー」
しかしあっさりとしていた。
だが「でも」と付け加えて「私の娘の代わりに黒騎士の試験を受けるというなら…」
黒騎士の試験?
ー黒騎士ー
毎年黒騎士が集められ、他の国へ戦争へ行かされたり、モンスターと戦いに行ったりするらしい。
物騒な世の中だ
しかし、モンスターの存在を知れたのは大きい。
モンスターがいるということは、人間以外の生き物もいるということだ。
「どうかしら?」
暗い笑顔とともに深く笑む母らしい人物。
他はもう死にそうな顔をしているため、泊まらせるなんてのは無理な質問だろう。
もしも泊まらせてくれたとしても、ボロボロだろうし喰われるかもしれない。
「わかりました…」
黒騎士…か…
「じゃあ交渉成立ね。私はジョエル」
「はぁ…僕は…」
白山…なんて言ったらルールを破って来た者だとわかってしまうかもしれない
「すみません…名前がないのです」
名前なんてそう見つかるものではない。
「そうなの?じゃあ亡くなった兄の名を使いなさい。」
「はぁ…」
なんか不謹慎な気はするがいいだろう。
今はそうするしかない…
家に招待され噂の『娘』がいた
金髪な髪と凛々しい瞳。
言ってしまえば美少女だった
続く
二話にしてやっとヒロイン1を登場させれました。
見てくださりありがとうございました。