灯火
遅れてすいやせん
ダンテの攻撃により、敵は一掃された。
刈り取る者は死神にもみえた
彼女に逆らったら死ぬ。
それだけは感じた
「ダンテ様…先程のは?」
「おそらく『隣国』の兵士だろう…敵数は多いが一人の実力は薄い。死体を錬成する必要もない。燃やせ」
錬成とはなんなんだろうか
側近の人は焚き火を持ってくるとシャベルで集めた死体の山に火を放った。
腐るほどの匂いが鼻を蝕む
いつしか、気が狂いそうだ
「…カレン錬成ってなんだ?」
カレンは少し詰まってこう言った
「錬成は本来なら(生き返り)ができるのに、できなくすることでもあるけど、『錬成することで力を吸収できる』ということ」
零は「残酷の部屋にいたゾンビは生まれ変わりしてる最中。生まれ変わりには十年必要…」
生まれ変わり…本当にあるのだろうか
ダンテはゆっくり手をあわせて、こちらを向いた。
「生まれ変わったあとは他の世界に生まれると言われている。」
他の世界?
…まさか
「さぁ行くぞ。」
ダンテは冷たくあしらうがどこか暖かい。
彼女は戦いのない世界で生まれたら
なにを思うのだろうか
彼女は俺らに寮を教えてくれ、ある程度の火事場武器をくれた
「ありがとうございます」
「いや…いいさ…今日から私が直属の師匠…となる」
零は俺にアイコンタクトを送った
それに気付くのに時間を要した
あれだけの人数が死んだんだ。
カレンも正気ではない。
「私達…こうなるのかな?」
俺だって黙ってはられないが
あれほどの死神を見せられ、弱音は吐けない
そもそも何のためにこの世界に来たのかさえも明確ではない
でも可能性が1つ生まれた
『一回死んだんだ』
その思いが、募りもう戻れないと感じたのはすぐあとだった
続く