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一緒に帰りませんか?  作者: 夕霧
8/8

結論

【3月】



 むー。むむむ。

『ひよちゃん、今日もうホワイトデーやで、緊張しいひん!?』

『うん、そうだね!』

 更紗とこっそりメモを回しあう。こういうとき斜めの席は便利だ。

後ろの奴はほとんど空気と思っていいはず。

私の隣もほぼ不登校に近いし。


 あーそれにしてもホワイトデーのお返し、あとお腹減った。

グキュリュキュリュキュリュー、お腹が鳴る。

残り授業時間10分、手紙回しと睡眠に集中しよう。


 チャイムが鳴る。「さーら……」

うおおおおおおおっっっっっ!!!!!!!!

こ、これは……!!更紗さん…!!!


「はい、これ。チョコありがとう。」

「え、ええ!うん!ありがとう!」


 更紗ーーーー!!!!!くっそーーー!!!!こんちくしょうおめでとう!!!!!

ニヤけながら2人のやり取りを見つめる。紙吹雪を散らしたいのを我慢しながら。

やがて彼が廊下に出ていくのを見ると、更紗の肩を抱く。

「よかったじゃん!!!」

 白い小さな袋を手に持っている彼女は本当に嬉しそうだった。

「うん!!よかった!!」

 満面の笑みを浮かべる。

それが心からのものであることがすぐに分かる、私もにっこりと頷いた。


「ひよちゃんも、望月さんからもらえるといいなあ!」

 そう言われ、晴れだった自分の心に少しだけ暗雲が立ち込める。

今日は彼の姿をまだ見かけていない。

朝のチャイムぎりぎりに廊下を走っていくのが常だと言うのに。

まぁたまたまだろう、不安の塊を心の底に押し込める。

「だね!ありがとう!!」



 結局、彼はずっと学校に来ないまま2年生を終了した。

ホワイトデーはうやむやになり、春休みに塾で会った時には「よ、久しぶり!」と声を掛けられたけど。

釈然としないぞ!!


 事実を我ら2年3組の打ち上げの際に更紗に伝えると本当に残念がっていた。

ま、しょうがないよね!

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