キスマーク
短いです。
部屋に入り夕飯のしたくをしていると、先生に後ろから抱き締められた。
「危ないから。」
「大丈夫。」
「自分が怪我したらどうしてくれるんですか?」
「………」
私は持っていた包丁を置くと言った。
「ちゃんと先生の所に帰ってきますから、安心してください。」
「………俺の事好き?」
「乙女か?」
先生はゆっくりと私から離れた。
振り替えって見ると先生はかなりシュンとしていた。
ヤバイ可愛い。
私は両手を広げて見せた。
「先生、ハグしてあげます。」
私の言葉に先生は困ったような顔をして私の体に腕を回した。
「道君は俺を喜ばせるのが上手い。」
「こんなことで喜んでくれるなら何時でもやってあげます。」
「約束だ。」
先生が苦笑いを浮かべたのが解った。
私は背伸びをして先生の鎖骨の上に唇をのせて吸った。
先生が固まったのがわかる。
暫く強く吸って離すと綺麗にキスマークがついた。
「みっ、道君?」
見ると先生の顔が真っ赤だ。
可愛い。
「な、なんでこんな事………」
「………サービス?」
「………つけられるより、つけたい。」
先生は私の着ていたワイシャツのボタンを二つほど手際よく外すと胸元に唇を寄せた。
ゾワッとして少し痛い。
「っ………」
先生の唇が離れると、先生の満足そうな笑顔が私を見つめて言った。
「エロい。」
私は自分の胸元を見て思った。
結構くっきりつくもんなんだな~。
「道君?」
「キスマークってエロいんですか?」
「エロい………しかも、俺のって感じがして嬉しい。」
「………じゃあ、先生も自分のですね。」
私がそう言うと先生は口元を左手でおおうと言った。
「鼻血出る‼」
鼻を押さえていたらしい。
「道君の所有物………良い!」
「キモ。」
「………泣いても良いかな。」
私は取り敢えずワイシャツのボタンを閉めると言った。
「夕飯のしたくに戻ります。」
「えぇーもっとイチャイチャしようよ‼」
「もうしません。」
先生は私を抱えあげるとベッドに押し倒した。
「イチャイチャしよう。」
私は急いでスリープの魔法を先生にかけた。
先生は力なく私の上に乗っかるように眠りについた。
失敗した。
重い。
………今日夕飯無しだな。
私は眠った先生の頭を優しく撫でながら夕飯を諦めたのだった。
イチャイチャするだけの話になってしまった………




