先生、私の頭がついて来てくれません。
ゆっくり更新していきます。
読んでいただけたら嬉しいです!
私、永原道18歳は、生後直ぐに施設の前に捨てられて親と言うものと縁がなく家族は施設の先生と出入りの激しい子供達だけ。
里親も上手いこと見付からず18年と言う歳月をイタズラに過ごしてしまっていた。
そんな私は今、人生最大のピンチをむかえていた。
高校卒業とともに、施設を出なければならない‼
うん。知ってた。ずっとはダメだって………
就活滅茶滅茶頑張った‼
全部落ちた。
私は人生最大のピンチに涙がちょちょ切れていた。
「道君?大丈夫?」
「先生!自分の何がいけないの?何でもするって言ってるのに………どこを直せば気に入ってくれるの?自分じゃダメなの?」
「………道君、何だか俺が道君に別れ話をしているみたいなセリフなんだけど………君、解ってる?」
化学教師で私の部活、実験観察部の顧問の緑川雷先生はニコニコ笑いながら自分を見ていた。
緑川先生は黒髪黒目のイケメンで、女子生徒の憧れの先生だ。
「ご、ごめんなさい。自分、就職……いや、寮のある仕事をしないとヤバイんです。施設追い出されたら行くとこ無いし……どうしたら良いのか解らなくって………」
「じゃあ、俺と一緒に来る?衣食住に昼寝つき知りたいことは俺が全部教える。一般常識から魔法までね。それで良い?」
「そんな仕事が?良いんですか?行きます!………………魔法?」
「じゃあ、卒業式終わったら僕の所に来るんだぞ。」
「あ、あの、魔法って?」
「………道君は施設を追い出されたら行くとこ無いんだよな?」
「はい!」
「なら、俺と一緒に来るしかない………」
「はい!」
先生はニヤリと見た事のない笑い方をすると私の顎を摘まんで上をむかせた。
アゴくいですか?先生!
「道君、俺は君が好きだよ。」
「へ?」
「ずっと見てきた。勉強も運動も大好きだったり人前では自分の事を゛自分゛って言うのにメールでは゛私゛になってるとか、施設の小さい子達にも優しくて先生の言うこともちゃんと聞くが、一人で布団かぶって泣く弱い所もあったりする君が愛しい。」
………え?ちょっと待って?イケメンすぎて聞き流しそうになったけど何で私が布団をかぶって泣いてたの知ってるの?先生にメールうった事ないよね?
ヤバい。
これはヤバいやつだ!
「勘の良いとこも好きだよ。」
「!」
「大丈夫。嫌がる事は絶対しない。俺の側に居てくれるなら盗撮も盗聴もしない。だから側に居てくれ。まあ、逃げるなら追いかけるけど。」
うわ~この人す、ストーカーだよ。
しかも、ターゲット私。
逃がす気0。
ガチ、ガッチガチのストーカー様だよ。
イケメンなのにイケメン様なのに~。
あ、アゴくいされたままだ!ヤバくない?
「可愛いな~プルプル震えて。チワワかな?」
「ち、違っ、違うと思うッス。」
「このまま連れて帰ったら駄目かな?」
「だ、駄目ッスヨ。」
先生はゆっくり私の唇を親指でなぞる。
怖いって言うより綺麗すぎて見とれてしまう。
「そんな顔してると貪っちゃうぞ。」
「!言葉に気をつけて先生!」
「キスしたら軽くじゃすまない気がするんだよな。」
「しみじみ言わないで下さい。」
先生はゆっくりアゴくいを止めると優しく言った。
「卒業式の日に待ってるよ道君。」
先生のこの告白のせいで、私は残りの就活を失敗した。
卒業式の日、あまり持っていない私物を持って先生についていく事になるのだが私は予想すらしてなかったんだ。
連れていかれるのが異世界だなんて………
前の作品を書いてる時から頭にいた話です。
ゆっくり更新になっちゃうかも知れません!
飽きずに付き合っていただけたら嬉しいです!