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魔王物語  作者: 真水流
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神のヒトリゴト

 「魔王と勇者」良くある話だよね。

最初はちゃんとした理由があったんだろうけど、もうそんな理由は忘れられて、ただ「魔王は悪」「勇者は正義」っていう固定観念だけが伝わって魔王は排他されるべき存在になってしまっているのが普通だよね。


 でもこのシステムちょっと疑問に思ったことない?


 人間がどっかから召喚して来たり、その世界の神が力を与えたりして誕生した「勇者」には「魔王を倒して人類を守る」という役目があるよね、しかも話を聞く限りでは完全に「魔王は悪」だ。それは異世界人でさえも理解することができるほど単純なもの。

そんな彼らが人間に手を貸すことは想像に難くないよね。

まぁ、たまに「勇者」が次の「魔王」になったりすることもあるけど。

その魔王も次の勇者に殺されちゃうんだ、悲しいよね。


 「魔王」には「人間を殺す理由」が無いんだ、少なくとも伝承の中ではね。

「世界征服がしたい」っていう理由があるだろうって?


 それ本当に言ってるなら、その魔王ただの馬鹿だよね。

世界を独裁したなんて歴史は無いけれど、各国の歴史を見ても独裁者は暗殺やらクーデターやらで、失敗してるんだから。

魔王がどんなに強大な力を持っていてもそれは変わらないと思うんだ。

そもそも世界征服した後どうするのさ、何も楽しいことなんてないだろう?



 世界征服したいって思う時で考えられるのは「魔王に何らかの世界征服あるいは人間を殺さなきゃいけない理由がある」という時で、理由なく人を殺すことなんて普通はありえない。

あぁ、魔王が快楽殺人者とか人格破綻者とかなら理由は無いかもしれないけどね。

後、魔王が「望まずに力を持ちすぎて」人間に排他され世界に絶望した孤独な人なら絶望に任せて世界征服なんてことにに踏み切れるかもしれない。

これは「勇者」が「魔王」になる一番多い理由かな?


 魔王側にも本当は人類を滅ぼす理由があるはずなんだ、だって魔王すべてが快楽殺人者やら人格破綻者なんてことあると思うかい?

それ相当な確立だよ、それこそ3秒後に人類が滅亡する確率よりも低いかもしれないね。

 

 でも人間はそんなこと考えない。

そりゃそうだよね、「強大な力を持った魔王」が「力を持たない人間」を全力で潰しにかかってくるんだ。

当然人間は「魔王」を「悪」として認識する。

「悪」を滅ぼすのに理由なんていらない。

「悪」は自分たちにとって害だからね。

彼らは「自分の身を守る」っていう最上の理由が最初から与えられているんだ。

そんな彼らが「魔王側の理由」なんて考慮するだろうか?

そんなわけないよねさっきも言ったけど「悪」を滅ぼすのに理由なんていらないんだよ。

だから伝承というのはいつも都合のいいように歪められてしまう。

しかもそれは「正義」たる人間が勝った後で人間が歪めるんだ。

人間に都合がいいように「魔王の悪行」のみが語られ、その中核たる「魔王が人間を殺さなきゃいけない理由」は無視される。



 これじゃ、あまりに「魔王」がかわいそうじゃないか!

僕は魔王にも希望があってもいいと思うんだ、みんなもそうは思わないかい?



 そこで僕は無意味な伝承の辻褄を合わせるために魔王たちに「争う理由」を与えることにしたんだ。


そう! 新しい「魔王」システムの導入だよ!


 このシステムは人間はただのMOBに成り下がり、魔王は「人間を殺す」大義名分を得るんだよ。

これはすごいことだと思うんだ、何千年何万年も排他され続けて来た「魔王」という存在が正当化されるのさ。

もちろん人間は今まで通り勇者を召喚して抗ってくるだろうね、「魔王の意志」なんて無視して。

けれどそれすら新しい「魔王」システムの範疇だよ!

敵がいないなんて言うのはなんともつまらないからね!


 

 さっきから偉そうにお前誰だよって?

 

 僕は神さ。名前も名乗っておこうかな、『ロキ』それが僕の名前だよ。

「閉ざすもの」「終わらせるもの」っていう意味があるらしいんだけど、その辺は父さんに聞いてほしいな。



じゃ、そろそろ長い説明はこれくらいにして楽しい楽しい『ゲーム』を始めようか!




主人公はだれかって?





何言ってるのさ、主人公は君ら「魔王」さ!

主人公が圧倒的に狂ってる小説があんまりないのでとうとう書いちゃいました。


もしこんな展開にしてほしい!みたいなのがあれば言ってください。稚拙ながら採用するかもしれません。不自然にならない程度にですけどね。


断言してもいいですが、この小説は絶対にハッピーエンドは迎えません。

胸糞悪くなって、画面モニターを拳でブチ破りたくなるようなバッドエンドというか、Crazyな終わり方をするつもりですので(笑)

皆さんPCの画面は保護しておいてくださいね。

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