表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Review(レヴュー)!  作者: 鴉野 兄貴
エロを書いて何がわるい!

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

98/149

【Hiding】8 私が。脱ぎます

 「その子には触らないであげてよ」

薄暗い中。潤子は立ち上がろうとするが、縛られた身ではうまく立てない。


 「へぇ。潤子ちゃんはお友達には優しいわけだ」「友達なんて。いない」

潤子は男たちを睨みつけた。「ほどいてよ。自分で脱ぐわ」


 下卑た笑いを浮かべる男たちに潤子は告げた。

「あんたらの汚い手でこの服に触られるくらいなら。自分から脱ぐわよ」



 「潤子さま」だめです。

縄を解かれて立ち上がる潤子を見て唯は縛られたまま暴れるが。

「大人しくしてろッ 」腹に衝撃を受けてのたうつ。


 「乱暴しないで」

潤子は泣き笑いを浮かべながら制服の上着に手をかけた。

「(やっぱり、私は幸せにはなれないみたいね)」

でも、つかの間の夢を見せてくれたこの制服は。汚されたくない。


 潤子は制服の上着を脱ぎ捨てると、丁寧に畳んで愛しそうに机の上に載せた。

下卑た声があがる。潤子はブラウスとスカート姿になった。

膝上まである靴下と、タイツ。そして手袋を取る。


 ゆっくりとブラウスのボタンを外し、今度は脱ぎ捨てた。

「じゅ」潤子。そう言おうとした唯はその言葉が放てなかった。


 潤子の背中、身体のあちこちにある火傷の痕。腕に無数にある。刃物の傷痕きず

『身体が弱い』と言うのが嘘なのは知っていた。でも。でも。こんな傷だらけの身体だとは。


 「私に『親友』なんていないわ。ほりりん」

潤子は冷たく唯に言い放った。「私を売ったヤツも。私のこと。『親友』って言ってた」


唯は。潤子が頑なに自分を拒否する理由がやっと理解できた。できてしまった。


 「潤子さま。私は。あなたの事を」ぽろぽろと涙を流す唯。

「だから、ウザいのよ。変な小説書いているからって人を脅迫したり友達ヅラして近づいてきて」

あんたなんて。知らないから。


 「好きにして」

潤子はスカートを脱ぎ、下着姿になる。その細い肩は震えている。

「(やっぱ。嫌だな。慣れているのに。慣れたくないや)」

泣き出したい気持ちを抑えて男たちを睨む潤子。


 「何でも、するわよ。『ご主人様』」

媚を売ってみせる。吐き出したい気持ちになる。何故だろう。


 「やめてください」唯は呟いた。

潤子さんに酷いことをしないで下さい。


 「私が、脱ぎます」



……。

 ……。


 「じゃ、こっちからだな」男たちが笑う。

「約束が違うわよっ! 」潤子が暴れるが、男たちに押さえ込まれて動けない。


 「ほりりんッ! ばかっ! 何を考えているの! あんたは私とは無関係よっ! 」

「私は、潤子さんの『親友』で貴女を含めた皆さんの『部長』です」震えながら唯は呟いた。


 「大丈夫です。怖くないですから」

無理しても笑ってみせる唯に男たちは感心する。

「気の強いお嬢様だな。じゃ。早速」「自分から、脱ぎます」



 「だめっ! ほりりんっ! 」


暴れる潤子を見ながら唯は微笑んで見せた。

「私は、貴女を恐喝するような悪い女で、友達でもなんでもありませんので」言うことを聞く理由はありませんね。


 そういって夏用のセーターのボタンごと自ら引きちぎって脱いでみせる唯。

「ほう」「おお」楽しそうに快哉を叫ぶ男たち。


 「ばかっ そんなことしても何にもならないわよっ やめてよっ 」潤子は泣き叫ぶが唯は聞かない。

 唯は上着を脱ぎ捨て。ブラウスのボタンに手をかける。

「たとえ、友達と思われていなかったとしても。潤子様と過ごした短い時間は、楽しかったですよ」

そうして、笑ってみせる。


 「これから、宜しくお願いします」

えっ。潤子はわが目を疑った。無理も無い。

唯が服を脱ぐのを待ちきれず、彼女に襲い掛かった男二人が吹き飛んだのだから。

「ごめんあそばせっ! 」唯の蹴りが潤子を抑える男たちの頭を直撃する。


 「パンツ。見えた」「記憶よッ 消えて無くなりなさいッ 」

赤面した唯は呟き、呻く男をパイプ椅子で思いっきり殴りつけて昏倒させた。殺す気だろう。


 「そーいえば。あんた合気道の有段者だったっけ」「ですよ」

要するに、隙をうかがっていたのである。物凄くタヌキだ。唯。


 「逃げましょう。潤子さま」「うん」

二人は男たちを縛り上げて逃げようとするが。


 「人がいない間に勝手に楽しもうとした挙句ガキに返り討ちとは」

ぜぇぜぇとあえぐ声に振り返る潤子。


 二十代半ばっぽい女性を縛り上げ、累々と倒れた同い年くらいの少年たちを蹴り上げる男。

「餓鬼の癖に恐ろしく強かった」男は悪態をつく。異常に強いオカマだ。

「和人さんっ 澪さんっ 」慌てて駆け寄ろうとする唯に男は鋭い蹴りを入れて倒した。


 「助けにきてこれとは面目ない」「警察を待つべきだったのに」「はるがわぐぅん。だずげて」

見事に五人とも返り討ち。澪と霧島が強いといっても所詮高校生。

刃物や飛び道具を使い、女相手にも容赦しないプロには勝てない。


 「あんたら、澪と霧島ってコ? 」「そうです」澪はあっさりと認める。

「こっちは? 」「逢坂です。逢坂美和と申します」「なんか面識が在る気がする」

涙目だった美和だが、子供たちの前で大人が泣いているわけにはいかないと普段の気丈さを取り戻した。


 しかし。

「美桜さんです」「はいっ? 女子高生じゃないのっ?! 」

美和は泣いた。ばらさなくて良いじゃないか。


 「お前ら、暢気だな」

男はあきれ返っている。倒された仲間たちが殺気立っていて五人ともピンチだ。

「もうすぐ警察が来ますよ」澪は苦笑い。

警察の突入を待つつもりの澪だったが突出した相棒・霧島に引き摺られる形で男と遭遇。

普段のコンビネーションを発揮しきれずに、美和を人質に取られて返り討ち。

普段冷静な霧島がここまで取り乱すことは珍しい。


 「唯に触るな」男は容赦なく霧島の腹を蹴る。「霧島ッ 」「かずひとさんっ 」

「クソ。警察も来るらしいし。潤子。こうなったらお前だけでも」


 「待ってよ。子供に何をするのよ」美和が口を挟むが男は無言で美和を殴り飛ばした。

唯の悲鳴。中身の詰まった酒瓶の一撃は美和を一撃で昏倒させた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ