【Stealth】7 澪を困らせることが出来る女
「? 」
可愛らしく小首を傾げてみせる唯。
別にぶりっこでもカマトトぶっているわけではない。素である。
「い、いや。ホーリーさん」「唯と呼んでください。Mio様」
カチカチと白い壁掛け時計が動いていく。
早く学校に行かねばならないのだが澪はそれどころではない。
「なんで、俺の家知ってるんだよ」
唯は不思議そうな顔をすると答えた。
「ツイッターの位置情報です」
「ブログの写真から携帯電話の機種と撮影日時。
写真の背景から私が通学中に見る光景が映っていましたので、
Mioさんが御近所に住んでいらっしゃることは存じていました。
あとはグーグルアースで近辺を探索し、撮影箇所を特定して。
Mioさんが御自宅で撮影された写真に映った背景から」
「……」
澪は頭を抱えたくなった。
ストーカーか。この女。
「あと、活動報告にも周辺のお店が」「……」
そういえば書いた覚えがある。
「わからないことは御近所さんにMioさんのお写真を見せたところ」「おい」
「『御鏡さんのお子さんは霧島君以外の友達もいたんだねぇ』と快く」「……」
澪はフラフラと歩き、学校に電話した。
「あ、朝早く申し訳ありません。二年IV組の御鏡です。ええ。はい。はい。体調が急に悪くなったので。はい。申し訳ありません」
「俺、寝る」帰れ。
澪はそういうと、寝室にフラフラと歩き出したが。
「澪さん。体調が悪いのに私を歓迎してくれたんですね。申し訳ありませんでした」
「せめて、お元気になるまで看病します」
いや、帰ってくれ。澪は朦朧とした頭でそれだけ考えていた。




