【かくれる】2 友人
「新堀~。あれ? 」
「くすくす」「嫌ですわ。遙様」「うっせ~。モブども。新堀見なかったか? 」
無作法を嗤うお嬢さま学校の生徒にトンでもない無礼なことを言う遥未来に彼女らは絶句した。
対して遥は無い胸を大きく張っている。
「ハルカナル様。モブとは何でしょうか」「モブA。新堀呼んでくれ」
モブAと言われた少女はずずずず~んと沈んだ。
「私には徳永栞という立派な名前が」「じゃ、徳利。新堀呼べ」
唯はクラスでも中心的な位置にいるが、その自称親友。遥未来は恐ろしく口が悪い。育ちも悪い。
「スマフォ貸してやったのに返してくれねぇ」
際立ってスタイルが好い訳ではないが、均整の取れた運動神経のよさそうな体型の遥。
「いないと言って下さい。いないと」遥に背を向けてフルフル首を振る唯に遥はあきれ返り、ツカツカと近づくと唯の背中をひねるような仕草でつつく。
「めっちゃくちゃ見えてるんですけど? 新堀? 」「いません。私は出かけております」
「無い胸揉むぞ」「セクハラはやめてください」「ブラいらないだろ。貰ってやるぞ」「結構ですッ! 」
振り返った唯はニヤニヤ嗤う遥に詰め寄る。
「だいたい、どうして貴女はわたくしに付きまとうのですかッ! 」「スマフォいるんだ。寄越せ」
「ううう。……お借りしていたものです。たすかりました。誠にありがとうございます」「おう」
そういってスマートフォンを受け取ってニヤリと嗤う遥。
どうしよう。これがないと隠れて投稿が出来ない。
唯の携帯電話は現在父に没収されているのだ。
「あれ? これ」「な、な、なんでしょうか? 」
言うまでもないが、唯は遥が苦手だ。
「なんでもねぇ。それより、勝手に入れたアプリとか消しておけよ」「うっ」
「なろうリーダー? なんだこりゃ」「っ?! な、なんでもありませんっ! 」
ま、いいけどさ。遥は嗤う。
「頂いたからな。返して欲しかったら天文部に入れ」「へ???」
そういって遥は嗤いながら教室を後にする。
「新堀様は文芸部部長なのに」「確かに兼部は校則で許可されていますが」
「モブBもゴチャゴチャうっせー」遠くから遥の声。
「わっ! 私はッ! 」「はいはい。白和え」「白河妙子ですっ! 」
小説を書く上で、モブキャラに大層な名前をつける必要はない。読者様に余計な負担をかけるだけだ。
どうせ再登場の機会はない。
遥はニヤニヤ嗤いながら教室を後にする。
その手には変な形の布で出来た物体。
唯は胸が妙にスースーするのを感じた。「??? 」
確かにこの学校は冷暖房完備だが。そういう涼しさではない。
まさか。視線を自らの胸元に落とす唯。その目が丸くなる。
「わ、わ、わたくしの下着を返してくださいッ! 泥棒ッ!!!!!!! 」
肩紐のないタイプ




