番外編。もっとReview(レヴュー)! プロローグ
楽屋ネタすいません。
「と、言うわけで仕事の依頼だ」
突如現れた男に二人の女子高生は戸惑いの表情を隠せないようだ。
「あ、あの、失礼ながらここは何処ですか」「あ。あなたは何方でしょうか」
薄暗い舞台裏に少女達二人はいた。
ため息をつく黒尽くめの男と、やたら胸のでかい少女。
確か、先ほどまでは学校の教室にて唯や遥とふざけあっていたはずだ。
和代が涼しい顔をして詩集を読みながら皆を暖かい目で眺めていたのも覚えている。
「この話の作者だが」「だよ」
妙に説得力のある言葉を男は放った。
同意の言葉を放つ大きな胸の少女は二人にも面識がある。
「じゅ、潤子様ッ 」「この状況はッ? 」
少女達、トックリとシラアエこと脇役二名はうろたえている。
「いや、まぁあんまり気にせず」
潤子はヒラヒラと手を振って見せた。
「とりあえず、主役の依頼をだな」「主役。ですか」「うん」
「トックリとかシラアエとか言われないんですか」「気にしてたのか」
このあだなが無ければ作者でも名前忘れている。むしろ本名など覚えていない。
遥。GJだ。
「モブとか言われないんですね」「遥には言われる」
てか、アイツが渾名つけてなければお前等主役にはならない。そういってのける『作者』。
ずずーんと真っ暗になってみせる二人に潤子は苦笑い。
「ま、まぁ。『主役』らしいし、請けちゃえば」
知り合いの少女が楽しそうに笑っている。
「主役ッ 」「モブから主役ッ 」
『参考資料』を見ながら二人は大喜びしている。
「名前なんか要らないとか言われながら主役ッ 」「新堀様の御父様のように長編の主役ですかっ?! 」
無 理 。これ以上、長編なんて書いてられっか。
「やりましたっ?! 新堀様の『金魚のふん』呼ばわりから大出世ですッ 」
「某所では部活の幹部になって名前だけの登場で終わるところがッ 」抱き合うトックリとシラアエ。微妙にメタネタだ。
しかたないじゃん。あの話のあの章では潤子と和代しか話数的に出せそうにないし。エタってるけど。
「では、頑張ってきますッ 」「私達も遂に主役なんですねっ 」
大喜びで『舞台』のほうに向かっていく二人の少女を眺めながら風鳴潤子はため息をついてみせた。
「あの子達、小説なんて書かないけど、どうする気なの」「あっ」
「はい照明オッケー」「はい撮影開始」スタッフたちの声が聞こえる。
どうみても『あ、やっぱなし』とは言えない。
「なんとかなるんじゃね? 」「莫迦でしょ」
潤子は呆れながら舞台のほうに走って行った。『友人』たちの為に。




