表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
STAND BY YOU!  作者: ぬこ@nuko_nuko


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

17/17

春名:初めてのキスは、あたしから



 すぐ隣に立って、そうっと春臣を見上げてみる。

 

 整った顔立ちでキレイな肌。

 初めて見た時も、こうして見上げる感じだったことを思い出す。

 

 あの時は、後姿だった。

 靴を踏まれて、文句を言ったら、振り返ったんだよね。

 

 身長差があるから春臣の視界に入らなかったみたいで、きょろきょろしてた。

 それからあたしに気がついて。

 

 あっさりごめんなさいって謝られて、少しびっくりした。

 頭を下げて謝ってくれたけど、それでも背が高いから、どのくらいか聞いたら191だって言われてまたびっくりした。


 今まで、そんな人周りにいなかったもん。

 身長大きいのに態度は大きくなくて、心配そうにあたしのこと見て、……かっこいいなあって思ってたら、いきなり頭撫でられたんだ。

 

 大きな手で、優しい目してて。

 受験で緊張してたのに、頭撫でられるし、ドキドキするし、いっぱいいっぱいで、何で頭撫でたのって聞いたら、可愛いと思ったからって。

 

 好みの顔だからっていい気にならないでよね、なんて言っちゃったのに、好みなんですか? って言って、照れたように笑った顔を覚えてる。 


 恥ずかしくて、でも、その手や笑った顔が忘れられなくて。

 絶対この学校受かって、また会おうって思ったんだ。


 

 「春名さん、もうすぐ着きますよ」

 「う、うんっ」

 


 最初にキスした時の事を思い出して、恥ずかしくなる。

 

 また会えたのが嬉しくて、あたしのことを覚えていてくれたのが嬉しくて、笑いかけてくれて胸が苦しくなった。

 緊張しすぎて、どうしていいかわからなくて、会えて嬉しいなんて上手く言えなくて。

 ──それで、夢中で春臣の服、引っ張ったんだ。

 

 

 「──春臣」

 「はい」


 

 そう、こんな感じ。

 こうして春臣があたしの事見て、あたしは春臣を見上げていて……


 春臣の服に手をかける。

 引っ張ろうかと思った。


 けど、緊張して、できない。

 もうすぐエレベーターが着いちゃうと思ったら、変に焦って、恥ずかしくて──

 耳まで熱くなってきて、慌てて下を向く。


 

 「春名さん」

 「ん──」


 

 不意に名前を呼ばれて、顔を上げたら、



 「──っ」

 


 ──春臣がキスしてくれた。

 柔らかい唇が触れて、ふわっと春臣の香りがして、すぐに離れる。

 


 「着きましたよ」


 

 何か言おうとした途端、エレベーターのドアが開いた。

 くすっと春臣が笑ってドアを抑えてくれる。



 ──絶対、あたし、顔赤いっ!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ