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新世界の創世者は、魔王ではなく?  作者: ニャンコ
第二章 奥州平定
32/38

第六話 賤ヶ岳の戦い          其のニ『Ghost Protocol』

本格派な感じです。

書けるのか?

私に

(;_;)

 北ノ庄城。


戦は朝から続いていた。

羽柴軍の猛攻。

 この戦、

当初は兵力の差は無いかに思われていた。

 賤ヶ岳の戦い

幕開けに際し、羽柴秀吉の工作により、

もはや多勢に無勢状態。

 こと、北ノ庄城での籠城は、

最早もはや悪足掻わるあがきでしかなかった。


 柴田軍の必死の抵抗。

本来ならば

   すでに城は落ちていても

            おかしくない。

 いや、城は落ちている。

だが

  戦は終わらない。


 大将首を挙げるまでは、終わらない。

終わらない理由。

     それは、

      城内が

       あまりにも混乱していた。


    羽柴兵

「勝家を探せ!」


    羽柴兵

「どこにいる!」


 城内では

    いまだに

    柴田勝家の影武者が現れていた。


屋根。

門。

庭。

廊下。

   追えば現れる。

         斬れば影武者。

 羽柴兵たちは

       完全に翻弄されていた。



 その頃。

北ノ庄城下。町は騒がしかった。

 戦の音。遠くから聞こえる怒号。

だが、それだけではない。


    町人

「火だ!」


    町人

「いや違う!」


「兵が暴れてるぞ!」


羽柴兵同士が言い争っている。


道を塞ぐ荷車。

突然逃げ出す馬。

倒れた屋台。

些細な混乱。


 だが

それが町の至る所で起きていた。

城下は、静かに騒がしくなっていた。

 その全てが、仕組まれているとは

            誰も知らない。



北ノ庄城。

    瓦屋根。 

        そこに

 クラが

    戦場を見下ろしている。


隣に月叟。


    月叟

「城下も」


「騒がしくなりましたな」


    クラは、親指の爪を噛む

「せや」


    月叟

「これも」


    クラ

「おう、うちの子らや」

    笑っているようにも見えるが 

          目が笑っていない


    月叟

「見事なものです」


 クラは夕日を見る。

         まだ沈まない。


    クラ、癖がでる

「もうちょいや」


    月叟

「時間ですか」


    クラ

「せや」


「人の顔が」


「ようわからんやろ」


    クラは、月叟の顔を見て

「そん時が」


「いっちゃんええ」

        ※一番良いの意。


 その頃。

城の奥。女が走る。

 長い黒髪。美しい着物。


お市。


    羽柴兵が叫ぶ。

「お市様だ!」


 兵が追う。

女は振り向く。

その顔。


まさしく

    お市。


    羽柴兵

「捕えろ!」


 秀吉の未練が、欲する。

城。勝家の首。

 それよりも、強く望むもの


羽柴兵が迫る。

女は逃げる。

兵が増える。


城の兵が、それを阻もうとする。

次々と追いかける。


追手である羽柴兵の方が多勢である。


だが

  その女は

      時折振り返り

            微かに笑う。


 それは、ナギだった。

柳原戸兵衛。

 黒脛巾組

     くノ一頭。


お市の影武者。


羽柴兵たちは誰も気づかない。

ただ

お市を追っている。



 ちょうどその頃。城の別の場所。

三人の姫。

茶々。

初。

江。

  女中たちが囲んでいる。

そこへ

   兵が駆け込む。

羽柴兵。

   だが、それは忍びだった。

羽柴兵に、なりすました黒脛巾組の忍び



 この作戦は、力丸の想いである。

信長公は、現世の未練は捨てている。

 お市様をお救いしたい。

しかし、史実を知る力丸にとって、

秀吉の手に落ちることを、

          お市様は、拒む。

     それを知る故の策。

 秀吉が欲するは、お市様。

       次に勝家の首。

信長の後継を名乗る以上、

        三姫は手厚く保護する。

 故に、姫たちを無事に

     秀吉の元へ届けねばならない。

 秀吉の元へ行かねば、

          誤って討たれる。


      かもしれない。


 力丸にとって

     まさに苦渋の決断であった。



    羽柴兵(黒脛巾組忍)

「姫様方!」


    羽柴兵(黒脛巾組忍)

「こちらへ!」


    茶々

「誰です!」


    羽柴兵(黒脛巾組忍)

「羽柴様の命です!」


    羽柴兵(黒脛巾組忍)

「安全な場所へ!」


 姫たちには、抗う術はない。

戸惑いながらも連れて行かれる。


途中までは、

   黒脛巾組忍であった


だが、知らぬ間に

本物の羽柴兵と入れ替わっていた。


 本陣に着く頃には、その兵たちは

             もういない。


 姫たちを護衛してきた忍びたちは、

        影のように消えていた。


そして、城内に響く声。


    羽柴兵

「三姫を保護した!」


その声は、羽柴軍の本陣へと届く。



 屋根の上。

クラが、それを聞く。


    クラ

「よっしゃ」


    月叟は、安堵する

「三姫」


    クラ

「これで、秀吉は満足しよる」


    月叟

「なるほど口実ですか」


    クラ

「せや、何も手に入らんかったら」


「いつまでも探しよる」


    月叟

「秀吉は、自分に言い訳が出来た」


    クラ

「せや、人はな」


「一つ手に入れたら、他を追う気ぃが」


「少し鈍る」


    月叟

「勝家の自刃も信じたく、なった」


    クラ

「そういうこっちゃ」

    満面の笑みだった


 夕日が沈み始める。

空が赤い。

 城内は煙。炎。そして影。


 クラが立つ。


    クラ

「ほな」


「本番や」


    月叟

「……」


    クラ

かれ。」


「この時間が」


「いっちゃん、人を騙せる」


 その瞬間。城内で静かに

一人の男が歩き出す。


    柴田勝家。

        本物。


影武者の混乱。

お市の影武者。

三姫確保。

城下の騒ぎ。


 そのすべてが、この瞬間のためだった。


 同じ頃。

城の別の場所。

 つきが、静かに歩いている。

        その隣に一人の女。

 本物のお市。


 そして、遠くで兵の叫び。


「勝家だ!!」


城内の混乱は、最高潮に達していた。


 黄昏時たそがれどき

陽が落ちかけた、薄暮の頃。

そ、かれ

つまり

「誰ですかあの人は」

この時代のこの時間とは、このようなこと

が、起こる時間帯であった。


 北ノ庄城に、日の手が上がる。

煙。

怒号。


 兵たちは、まだ勝家を追っていた。

その時、城の中から叫び声が上がる。


    偽装羽柴兵(黒脛巾組忍)

「勝家だ!!」


 兵が集まる。

いや、集めた。

 そこにいた。

      柴田勝家。

甲冑。

大柄な体。

堂々と立っている。

まさしく


    羽柴兵

「いたぞ!」


 羽柴兵が迫る。

その男は、逃げない。

 ゆっくりと、周囲を見渡す。


そして

   刀を抜いた。


    羽柴兵

「囲め!!」


だが、次の瞬間。

 勝家は、自らの腹に刀を突き立てた。


    羽柴兵

「な……!」

    兵が凍りつく。


    勝家(影武者)が叫ぶ

とくと見よ、これが勝家の切腹じゃ

         武士もののふならば後学とせい」

    十文字腹。

 

この凄絶な光景に、誰も、何も出来ない。


 ただその時、女が駆け寄る。

泣き叫ぶ。


「あなた様……!」

    

 そして

その女も短刀を抜き

     自らの胸に突き立てた。


    羽柴兵

「お市様!」


兵たちは動けない。


二人は崩れる。

炎が広がる。

瓦が落ちる。

煙。


    羽柴兵

「確認しろ!」


 兵が駆け寄る。

だが

炎。

瓦礫。

甲冑。

焼け焦げる遺体。


 顔は  すでに判別できない。


    羽柴兵

「……勝家」


    羽柴兵

「お市様」


 兵たちの声は、確信を持てない。

だが、この最期を見ては

 誰もが

   そう思うしかなかった。



 その頃。

城の裏門。数人の兵が走る。

 柴田兵。

だが、その中に

    一人の男がいる。

      柴田勝家。

          本物。

 誰も気づかない。気付けない。

その、薄汚れた落武者が

(勝家はもう死んでいるから)

           勝家であると。

 男たちは、静かに城を出る。

その姿は、煙の中に消える。



 同じ頃。

城下。

町の影。

 つきが歩いている。

隣に

  一人の女。


お市。


つき は、静かに周囲を見る。


町は混乱している。

兵。

火事。

逃げる町人。


 だが、その中を

二人は、何事もなく歩いていく。


    お市

「……」


 お市は、つきを見る。

少女。

静かな目。

武家の娘のような、芯の強さ。


    お市

「そなた」


    つき

「はい」


    お市

「名は」


    つき

「つき」


 お市は、小さく笑う。


    お市

「そうでしたね」


「よい名」


    つき

「ありがとうございます」


 二人は、町の影に溶ける。



 その頃。

羽柴軍本陣。

秀吉が座している。


 そこへ、報告が入る。


    羽柴兵

「三姫を保護しました!」


    秀吉は、歓喜した

「ほう」


羽柴兵が、三人の姫を連れてくる。


茶々。

初。

江。


 秀吉は、満足そうに頷く。


    秀吉

「そうか、そうか」


「よくやった」


そんな折

    本陣の灯が揺れる。

 風もないのに。


    秀吉

「……?」


 ふと

秀吉は、顔を上げる。

すると、

そこに、

    男が立っていた。


 織田信長。


秀吉の目が見開く。


    秀吉

「……お館様」


 だが、周囲の者は、誰も気づかない。


 信長は、秀吉を見る。

睨む。

 そして静かに言う。


    信長

「上手くやったな」


 秀吉は、ひれ伏した。震えている。


 信長は、三姫を見る。

優しい目をしている。

だが、姫たちには見えない。


    信長

「儂の姪らじゃ」


「よろしく頼む」


 秀吉は、我にかえる。

そして、深く頭を下げる。


    秀吉

「は……」


「お任せを」


 その瞬間。

信長の姿は、煙のように消えた。

 秀吉は、しばらく動けない。

やがて

   静かに笑う。


    秀吉

「お館様……」


 秀吉は、三姫を見る。


    秀吉

「安心せい」


「儂が守る」


 その言葉は、心からのものだった。

亡き信長公の遺言として、心に刻んだ。



 その夜。

北ノ庄城は、炎に包まれた。

 世の記録には、こう残る。


 柴田勝家

北ノ庄城にて自刃。


 お市の方

これに殉ず。


 だが、その歴史の裏で

影は、静かに動いていた。

 そして、その影の中心に

一人の男がいた。


 飛騨の忍者、赤仮面。

   こと

伊達小次郎。

   こと

森力丸。


 その独断を、まだ誰も知らない。




      つづく



本格派と、謳いながら

ワチャワチャしてます

すみません

このワチャワチャ感は、

古いアニメーションの影響でしょうか

(^^;;

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