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新世界の創世者は、魔王ではなく?  作者: ニャンコ
第二章 奥州平定
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第五話 奥州統一へ(ニ)        其の四『大仕事』

さあ、あれから一年近くの時が過ぎ、

羽柴秀吉は、いよいよ体勢を固めていきます。黒脛巾組の活躍や如何に。

 伊達家には古くより

噂を拾う“草”が存在していた。


商人にまぎ

     百姓に紛れ

          城下に潜む者たち。


だが――


 伊達藤次郎政宗が作った忍びは

それとは別物であった。


草を束ね

     技を磨き

          装備を与え


 影は、草から兵へと身を変えた。

その名を

     黒脛巾組くろはばきぐみ


 奥州の闇を動く、伊達の影である。


 あの天下を震わせた“本能寺の変”から

一年ほど過ぎた頃、黒脛巾組は、政宗の元に日々、天下の情勢を伝えていた。


◆米沢城内 密議の間


 静かな部屋。

集まっているのは五人。


伊達政宗

  片倉小十郎

       安倍重定


 そして

        蔵人、柳原


黒脛巾組の中枢である。


 机の上には地図。

       奥州一帯。


    政宗は、すぐに本題に入る。

「始めろ」


    当然のように重定は応える。

「は」


    重定は紙を広げる。

「会津、芦名、兵の動き無し」


    小十郎が問う

「最上」


    重定

「兵の調練が増えております」


    小十郎

「理由は」


    重定

「調査中です」


    政宗

「相馬」


    柳原

「商人の往来が増加」


    小十郎

「佐竹」


    蔵人

「城普請」


    小十郎

「……」


 小十郎は地図を見る。

(中央が動けば、地方も動く)


    政宗

「続けろ」


    重定

「以上」


部屋が静まる。


    政宗

「良い」


    政宗は蔵人を見る。

「クラ」


    蔵人

「はい」


    政宗

「山越えはどうだ」


    蔵人

「問題あらへん」


    政宗は柳原へ。

「ナギ」


    柳原

「はい」


    政宗

「城の中は」


    柳原

「半分は入れます」


    政宗は、少し不満げに

「半分か」


    柳原

「出る方は全部です」


 政宗が笑う。小十郎も僅かに笑う。


    政宗

「良い」


    政宗は立ち上がる。

「今日の会議はここまで」


    小十郎

「各自、持ち場へ」


 忍び二人が頭を下げる。


    政宗

「黒脛巾組は、奥州の目だ。」


「見逃すな」


    クラ、ナギ

「御意」


 黒脛巾組の働きは、戦場ではない。


日々の噂。

人の動き。

城の出入り。


 それらを集め、繋ぎ、流れを読む。

それが、影の戦である。



 数日後。


 米沢城近くの地下、薄暗い部屋。

そこに集められた者たち。


安倍重定

クラ

ナギ


 そして、四人の隊長。


黒脛巾組


第一中隊隊長 弥七やしち


第二中隊隊長 守亮もりす


第三中隊隊長 月叟げっそう


第四中隊甲小隊隊長 つき


 全員が座る。

しかし、一つ違う。


 政宗がいない。

小十郎もいない。


    弥七は、沈黙している。

「……」


    守亮が場を察して問う。

「殿は?」


    重定は、目を閉じたまま

「来ない」


    月叟は、答えを知りながら問う。

「小十郎殿は」


    重定は、動かない。

「同じだ」


        沈黙。


 蔵人が腕を組む。


    蔵人が切り出す。

「ほな」

    僅かに口角が上がる

「これは」


「殿も小十郎殿も知らん仕事か」


    重定は、目を閉じている

「違う」


「知られては、ならぬ仕事だ」


      空気が変わる。


    クラは苦笑い

(なるほど、そういう仕事)


    ナギが確認する

「つまりは、力丸案件」


 つきは黙っている。


    重定は微笑む

「左様」


    弥七は、黙っている。

「……」

    弥七が沈黙を解いた。

「それで」

    弥七の瞳の奥が鈍く光る。

「何をやる」


    重定は、目を見開き静かに

「黒脛巾組」


「最初の大仕事だ」

    重定は、全員を見渡し

「賤ヶ岳の戦いに、参戦仕る」


       沈黙。


 次の瞬間。


    クラ

「……は?」


    守亮

「賤ヶ岳?」


    月叟

「羽柴と柴田の戦か」


    ナギは、考える。

(中央の戦……なるほど)


    重定は静かに頷く。

「左様。北ノ庄城へ向かう」


    弥七は、仕事の重大性を察する

「……北ノ庄」


    守亮は、自分の役割を考える。

「柴田勝家の居城」


    クラは、苦笑いしている。

「敵陣ど真ん中やん」


    重定は、表情を変えない。

「そうだ」


    クラ

「で?」


「何する」

    悪企みにノッテやると、

             言わんばかり


    重定は応える。

「お市様をお救いする」


 部屋の空気が変わる。

お市様といえは、信長公の妹君。

意図は理解出来る。


    月叟

「……織田信長の妹君、

      …ご隠居案件では?」


    ナギ

「織田信長は死んだ。

本人もそれを受け入れておられる。

こんなことを言い出すのは、

        間違いなく、ウチの弟だ」


      一同沈黙。


    守亮は、特に表情を変えずに

「勝家殿の正室ですか」


    弥七

「包囲された城から連れ出すと?」


    重定、不動のまま

「左様」


    クラ

「無茶やな」


    重定の表情が少し緩む

「ついでに」


      一瞬の間。


「勝家殿も救ける」


    クラがツッコんだ!

「ついでに言うな」


    ナギ

(だが、面白い)


つきは黙ったまま重定を見ている。


    つき

(戦、中央………でも、この装備なら)


    重定は後ろの箱に手を置く。

「そのために……これを使う」


 箱の蓋が開く。中に並ぶ異様な装備。

黒い金属。

奇妙な眼鏡。

短い銃。

刃の付いた武器。



◆黒脛巾組の装備は、この時代の武具とは

全く異なるものであった。


リボルバー拳銃。

Smason & Weapon

Mori Industries

通称S&W(スマソ&ウェポン)。

森工廠製。


刃も矢も銃弾も通さぬ防刃防弾装備。

勿論、森工廠製。


夜を昼のように見る、暗視装置。

敵の目を焼く、閃光弾。

忍者刀ほどの長さの、銃剣。


そして

   遠く離れた仲間と声を繋ぐ

通信装置。

等など。

 これら。全て森工廠製。



 それらすべてを黒脛巾組の戦闘員は

既に使いこなしている。

 彼らは、ただの忍びではない。


影の兵。


 奥州の闇に生まれた特殊部隊であった。


    再び重定は言う。

「北ノ庄城へ潜入する」


「お市様を救出する」


    クラは、少し思う

「……」


    すぐにクラは笑う。

「オモロいな」


    ナギ

「城一つ、丸ごと騙す仕事ですね」


    重定

「その通り」


    弥七

「いつ動く」


    重定

「すぐだ」


    守亮

「賤ヶ岳の戦いは、もう近いですね」


    重定

「だからだ」


    重定は静かに言う。

「歴史が動く前に、我らが動く」


      部屋の空気が張り詰める。




 こうして黒脛巾組の影は、

奥州を飛び出し、中央の戦へと向かう。

 その任務は、歴史に残らない。

残ってはいけない。


 だが

この影の戦いが、一つの運命を

          変えることになる。



      つづく


 忍者集団暗躍が始まります。

組織の規模は、なんと…


◆黒脛巾組

⭐︎忍び衆奉行

    安倍対馬重定(竹中半兵衛)

◎戦闘員約1000名 

  一個大隊規模

  四個中隊から成る

第一中隊隊長、弥七やしち

第二中隊隊長、守亮もりす

第三中隊隊長、月叟げっそう

第四中隊は女忍者くノ一


第一中隊から第三中隊は、

         蔵人クラが統括。

クノイチ中隊は、

         柳原ナギが統括。

 諜報員(草)は、無数に存在し、

諜報活動はナギの指揮下となり、戦闘員が補助する場合は、ナギの指揮下にはいる。

つき は、くノ一中隊所属。

甲小隊隊長である。


世瀬蔵人。

 森“坊丸”長隆の忍び名。

政宗からは、“クラ”と呼ばれる。


柳原戸兵衛。

 森“蘭丸”長康の忍び名。

政宗からは、“ナギ”と呼ばれる。


弥七。

 力丸がスカウトしてきた腕利きの忍び。

黒脛巾組の精鋭中の精鋭。

第一中隊隊長。寡黙。

忍びの腕は、黒脛巾組で随一とも。

特に拳銃の腕前は後世に名を馳せたガンマンを凌ぐと思われる。

 石巻の隠れ家から釜石の拠点まで、信長たちを護衛していた。

 風貌はワイルドダンディー系。

年齢は、力丸の十歳上。

声優イメージ、小林清志さん。

弥七じゃなくて次○大介じゃん^^;


 月叟げっそう

 伝心月叟でんしんげっそう1567〜

黒脛巾組の精鋭。力丸と同じ歳。

その正体は、○○○○

 さる大名家滅亡の間際に、力丸や半兵衛らによって釜石に逃がされる。

 予てより文武ともに秀でており、短期間で航海術、特殊戦闘術を習得した。

 声優イメージ、保志総一朗さん。

カッコいい

(*^▽^*)


つき。

 竹中半兵衛の仮の姿である、“よろず屋の錦之介”に、養女として匿われていた。

 半兵衛が病に倒れた、力丸の手で一命を取り留めた後、任務に就く際に、つきも同行し修行も行っていた。さる武将の隠し子とも言われている。

 声優イメージ戸松遥さん。

良くないですか?^ ^


 私の妄想度も加速してまいりましたよー


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