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即答




 森に繋がるゲートへと向かう為に、町中を歩く瑠衣るい禾音かのんは手を繋いだままであった。


 まあ、幼い頃によく手を繋いで歩いていたからいいか。

 瑠衣は思った。


 手繋ぎで少しは意識してくれたらいいんだけど無理だろうな。

 禾音は思った。


 オリハルコンの武器を粉々に粉砕できるなら、私の手もお茶の子さいさいで粉砕できるんだろうな。


(あれ?)


 瑠衣は思いながら生まれた疑問を口にした。


「オリハルコンの武器を粉砕できるなら、武器がなくても摩訶不思議生物を退けられるんじゃないかな?」

「瑠衣は一秒でも早く僕に騎士団に戻ってほしいんだ」

「うん」

「はは。即答だ」

「だって、禾音は騎士団に必要で、禾音も騎士団が必要でしょ」

「瑠衣は僕が必要ないの?」

「え?………う~ん」


 ぽんぽんぽんとテンポよく続いていたやり取りを途切れさせた瑠衣は、首を傾げて考えた。


「考えた事がないから。必要。う~ん」

「じゃあ、質問を変えよう。僕が騎士団を辞めるって言ったらどうする?」

「禾音が辞めたいなら辞めたらいいんじゃない」

「うん?あれ?瑠衣はなにがなんでも僕に騎士団で働いてもらいたいんじゃないの?」

「私はそう思っているけど、思うだけで。禾音が騎士団で働きたくないのに働かせるなんて、そんな無理は言わないよ。働きたいって思って、働いてもらいたいって思って。お互いの想いが一致したところで働かないとでしょ」

「瑠衣はずっと大気分析家で働きたいの?」

「うん」

「凪局長が居るから?」

「うん」

「はは。即答だ」

「だって、凪局長が居たから、私は能力を活かせる仕事に就けているし、こうして日常生活を過ごせているし。能力があるからこそって事もあるけど。恩返し、認めてもらいたい、どうですか役に立ててますかって胸を張って言えるようになりたい。まだまだ遠い道のりだけどね」

「へえええええ。瑠衣って本当に凪局長の事を尊敬してるんだねええええ」

「うん」


(また、即答。ああ。ほんと。あいつは、本当に)


 禾音は素敵笑顔のまま、内心で言葉を吐き捨てた。




 気に喰わない。











(2024.7.31)




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