表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/44

ヒューヒュー




 今日も溺愛されているねえ、ヒューヒュー。

 仕事仲間はこう、冷やかしてくるけれど。




「おまえ。こんなんで大気の匂いを分析できなくなるのか?向いてねえよ。さっさと止めて別の仕事を見つけろよ。何なら、俺の仕事先の事務職でも紹介してやろうか」




 絶対に違うと断言できる。




「おまえ。そんなガリガリでよく生きていけるな。ほら。食えよ。最高級の肉だぞ。おまえの給料じゃ到底届く事のない肉だ。ほら、早く食え。口に合わなかったらすぐに別の肉を用意させるからな。ほら、ほらほら」




 おい、瑠衣るい。聴いてんのか?

 瑠衣と呼ばれた女性は冷めた表情のまま、名前を呼んだ幼馴染を見つめて。

 激しい疑問を抱いた。


 本当に、記憶喪失になっているのか、こいつは。

 言っている事は違うが、やっている事は全く同じだ。


「あのさ」

「何だ?タレが気に食わないのか?」

「仕事中に、しかも、私の傍でバーベキューしないでくれないかな?」

「え?何で?」

「………」




 ヒューヒューヒューヒューお熱いねえ。

 遠方から聞こえる仕事仲間の冷やかしに、瑠衣は確かに熱いが断じて違うと心中で言った。











(2024.6.26)




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ