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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

はじまり

作者: 人間さん

読んでみたいと思ってくださりありがとうございました!

あらすじにも書いた通り過激な描写があります。得意ではない方、心臓が弱い方、すぐ病んでしまう方は十分注意して閲覧いただきますよう、よろしくお願いします。


学校に行くのが辛い。人が怖い。話し声が全て私の悪口を言っているように聞こえてしまう。視線がこちらに向いている。みんなが私を注目し、私がたおれるのを今か今かと見ている。いじめられた経験がある私はすでにボロボロだ。みんなに嫌われないように集団で浮かないようにもう1人の私を作って学校に向かう。お面が外れないように、ずれないように。学校にはいつも電車で向かう。本当なら徒歩でも行ける家の近くの学校がよかった。だれにも会わない裏道を使って登校できるしほとんどの生徒はその学校に通うから。でも母や父は反対した。

「そこじゃあ偏差値が低いし、学校の校風も悪い。ここの学校にしろ。」

そう言われたから従った。正直電車通学は辛かった。毎日誰なのかわからない人の隣に座って一つの箱に閉じ込められる。遅延や通勤、通学時間なら尚更人は多い。私にとってそこは地獄だった。でもみんなと同じように、溶け込めるように行動した。学校に着くと私の友人がいる。私にいる友人は1人、その子だけ。でもその子は鬱病を患っている。時々暴れたりして保健室に行く。その子は1人になるとリストカットをする。その瞬間を私は見たことがないが夏場でもいつも長袖を着て一才服を捲らない。でもその子の傷はワイシャツを通してみてもわかるくらい深く、跡が残っている。

自分の友達がやったらみんなこう言うのだろう、そう考えたから私も言う。

「リストカットなんてやらない方がいい、そんなのやったって傷になるだけでしょ。」

「なんで私を否定するの?リスカすると気持ちいいんだ〜なんかふわふわするの。気分も落ち着ちつくし生きてるんだって思える。傷は残るよ、でも残ってもいいと思えるくらい心は落ち着くの。」

何も言えなかった。本人がいいならいいじゃないか。私もやってみようかな、家に帰ってリスカして気分を落ち着けよう。そう思うと気分が軽くなった。いつもしているノイズキャンセルのイヤホンをして、電車に入る。自分の好きな音楽を聴いて気分を落ち着かせ家に帰って布団に入る。

「あ、今日はリスカしようと思ってたんだった。カッターあるかな?」

あたりを探した後待ってましたとでも言うようにカッターが置かれていた。初めて腕を切る感覚、思ったより皮膚は柔らかく少し力を入れないと切れなかった。やっとの思いで切っても血は出なかった。

「もっと深くやならきゃ...」

さっきよりも力を入れてズッと引く。血が出た。ドバドバ流れはせず引いた線に沿って丸い血が現れた。

「なんかこの血可愛い〜...」

その丸いフォルムは私の心を揺さぶった。もっと見たい!私の腕全体にこの赤い丸を作りたい!

もう何時間経っただろうか。私の腕には何十の丸いフォルムの朱があった。

その時ドアの音がした。

「あ、お父さん帰ってきちゃったもうちょっと見たかったなー...」

と思いながら腕にティッシュを当てる。いつも何気なく使っているティッシュも傷があると繊維が傷に刺さり痛む。明日は帰りにガーゼと新品のカッターを買ってこよう、そう思い今日も重い足を引きずりながら登校した。

読んでいただきありがとございました!

自分で傷をつけた時には痛みを感じず、誰かや不意に傷をつけられた時には痛みを感じる。そんな表現ができたんじゃないかなって思ってます。

この話を読み終わったあとはぜひポップでリズミカルな曲や友達、家族と楽しんで気分を上げてください笑笑

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