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1.願いよ届け!
ある日の放課後。
帰り道を歩くごく普通の高校生たち・・・
高校生A「今日も塾かー。なんか毎日時間たりないよなー」
寒くなり少し暗くなってきた夕暮れ時。
鞄を小脇に抱えた学生二人がだらだらと塾への道を歩いていた。
高校生B「あー成績あがったからせっかくぽ〇もんフードファイター買ってもらったんだけどやる時間全然ないんだよー」
高校生A「まじかー」
高校生Bがあくびをこらえながら両手を上へ高く上げ叫ぶ・・・
高校生B「あ~、一日あと五時間あったらな~」
神「その願いかなえてやろか~」
耳元で陽気に聞こえる声に体がこわばる。
高校生B「え・・・・・ 誰???」
神「切り良くあと1時間プラスで一日30時間!っということで・・・ちょちょいのちょいっと・・・ほなよろしく~~」
まばゆい光で一瞬視界がさえぎられるがすぐに元通り。
高校生B「今のはなんだったんだろう」
高校生A「ほんとになー」
驚く二人がこの変化に気付くのは、夜になっても暗くならない、そして本来は朝のはずの午前7時にもまだ薄暗い外を眺めるときだった。
こうして一日は30時間となった。