女体化の理由
注意事項、複数回の服用は絶対に避けること。
1回目:個体により効果が異なるが、魔の数が増える。 死亡率3%
2回目:稀に魔の回数が増える。副作用として性別が変わる。 死亡率10%
3回目:稀に魔の回数が増える。副作用として若返る。 死亡率30%
4回目:稀に魔の回数が増える。副作用として光の眷属になる。死亡率70%
5回目:魔の回数が人間の限界を超えて増えると言われる。 詳細不明。
「馬鹿タレが! 4回も飲んじまったのかい? 比較的、手に入りやすい薬だからと言って、誰かれ構わずもらって、飲むんじゃないよ! 少しは危機感ってのを持って欲しいね」
イーノーベ老婆は、ぜぇぜぇと息を切らす。
「そんなに、興奮したら…」
「馬鹿タレ! 誰のせいだと思っているんだい?」
わたしだって、”・頭:洞察力がある”を使って、その人が信じられるか確かめてるもん。みんな親切で渡してくれたから…。飲んじゃっただけだよ…。
・頭:洞察力がある
・体:親の特徴を受け継ぐ
⇒獲得能力:女性の体、光の眷属
・魔:★★★★★☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
⇒獲得魔法:魔法の箱、悪の認識、契約魔物3匹
・心:努力を惜しまない
こんな感じのステータスになった。
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村人総出の仕事は少ないため、この村の生活は、基本、自由である。しかし積極的に関わりを持たなければ、生きていけないのも事実である。わたしは、テイマーとして狩りに出て、村の役に立とうと決心する。そして夕食のときにお婆ちゃんに相談した。
「狩りにも幾つかのルールがあるんだよ。まずは狩場の選定。これは動植物や魔物・魔獣と暗黙のルールが儲けられていてね。それぞれの聖地、生活圏、出産のための場所など、決して立ち入ってはイケない場所があるんだよ。人間だって、村を襲われたら嫌だろ?」
お婆ちゃんは言い終わると、野菜のコンソメスープを飲む。
「なるほどぉ…。でも、まずはメタフォたちの訓練からだね!」と自分の魔物に相槌を求めるが、全く無関心で相手にされていない。二日目も仲良くなれなかった。
「そうだね。折角だから、この村の周辺でも説明しようかね。まず、この村は…イフリアン王国に属している」
「あっ! テイマリアン・サーガに出てくる国の名前と同じだ!」
「まぁ、この国が舞台の物語だからね。その王国の南にある半島の南端にあるのが、この村さ」
わたしは食事も忘れて、話しにくいつく。
「この村の北には、もう知ってるじゃろ? ”夜の森”と”凍てつく山脈”がある。西には”青い湖”。東には、”魔女の湿地帯”と”西の塔”。南西には”三日月の砂浜”がある」
知らないことばかりだ。村から出たことなど殆ど無いのだ。全てが新しい情報で、ワクワクする。
「明日から、”三日月の砂浜”で、魔物たちと訓練をするからね。今日は早く寝るんだよ」