エクメル
「チェ、コ、、、首、に、下げ、て、る、、魔石、と、て、、も、、強い、、。自分、に、、聞け、、、言、って、、る…」
チェコは、はっ、と気がついた。
そうだ…、確か、この魔石、話せたんだ!
「魔石!
何か方法はあるの?」
チェコの手の中で、暗く沈んでいた石が、赤く輝きだした。
「我はエクメル。
どんな謎に対しても、アースの無限図書館から検索し、答えを見つけ出すことができる」
おお、とチェコは目を輝かせる!
「じゃあ、エクメル。
二つの鎧骸骨を同時に倒す方法を教えてよ」
「うむ、検索してみよう。
第一の検索結果、アスペディア万能百科事典。
鎧骸骨。
鎧骸骨とは鎧を付けたまま死んだ武人の魂が…」
チェコは、しばらくは期待しながら聞いていたが…。
「あの、エクセル?」
「我はエクメルである!」
「あ…。ごめんごめん。
鎧骸骨は、もう知ってるんだ。
そうじゃなくて、知りたいのは今の状況から脱出する方法なんだよ」
「脱出、か。
脱出とは一般に…」
チェコは、しばらく聞いていたが、段々、目が鉛色に曇ってきた。
「あの…?
エクメル、判っていないの?
俺の前方二メートルに鎧骸骨があって、それとは別に、その鎧骸骨の右二メートルにも二体目の鎧骸骨があるの。
どうしたらいいの?」




