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ちさ
「チ…ェ…コ、チ、ェ、コ、、、目、ヲ、覚、マ、シ、テ…」
うっ、とチェコは闇の中、意識を取り戻した。
あがっ!
顔が、爆発したように痛い。
「あ…、そうか、俺、プルートゥに殴られて…」
チェコは、身を起こした。
「ちさ…、ミカさんと一緒じゃなかったの?」
「ミカ、、チ、ェ、コの、、、手当て、、、お願い、、、て…」
「あー、ミカさんが心配してくれたんだ。
でも、プルートゥと一緒のミカさんも心配だよ。
ちさ、ミカさんの居場所って分かる?」
森は闇の中に沈んでいた。
ただ、チェコの犬用ランプが、弱い光を放っている。
「…ずっ、と、遠、く、、で・も。。」
ちさは言葉を切った。
「ヨ、ロ、イ。。ガ、イ・コ・ツ、、」
ひゃあ、とチェコは悲鳴を上げていた。
すっかり忘れていた。
「ああ…、ヒヨウ!」
振り返ろうとして、動作の途中で、鎧骸骨を見たら動けなくなるのを思い出して、足で地面を蹴って、自分で転んだ。
「ど…、どうしよう…ちさ…。
一人で、二体の鎧骸骨を倒さなくっちゃ、俺もヒヨウもここで死んじゃうよ!」
ちさは、ん、と考えたが。
「考、え。あ、、る」
と、語りだした。




