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スペルランカー  作者: 六青ゆーせー
74/688

最悪

ザッ、ザッ、と山刀で草を切り開きながら、ヒヨウは前進していく。


前から重かった脚は、前進するごとに重さを増していくようだ。


「く…。

きついな…。

鎧骸骨を見ないでも、こんなに体中が重たいとは。


だが、まだ歩ける…。

大丈夫だ。


よし…。

あと枯れ根まで五メートルだ。


まっすぐ進むぞ。


あと三メートル…」


ヒヨウの足が、一瞬、止まった。


「うっ、早速、遺骸を発見した。


最悪なことに足元だ。

だが、今さら、そんなことを気にかけても仕方がない、踏んで行くから気を付けろ。


よし…、やっと木の根に…。


なにっ!


しまった…、こ…れは、厄介だ…!」


ヒヨウの足は、驚きのためか、完全に停まっていた。


「なに?

どうしたんだ、ヒヨウ?」


チェコは叫んでいた。


ヒヨウは立ち尽くしている。


「く…。

駄目だ…。


もう、動けない…。


いいか、二人とも、よく聞いてくれ。

俺の正面の木の根のウロに、鎧骸骨がある。


だが、まずい事には、そこから右に二メートルほど進んだ先の岩の下に、二体目の鎧骸骨が…ある…。


く…そぅ…。


こ…こ…、までは…、考えな…かっ…た…。


岩の…、せいで、一人で同時に壊すのは…無理だ…。


…まず…、正面を壊し…、最後の一人が…、右の鎧骸骨を…壊す…んだ…」


ヒヨウの言葉が、そこで途切れた。

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