反逆
ともかくターンが進めば進むほど、チェコは不利になっていく。
「よ…し…。
どうなるか判らないけど、使ってみる、ぞ。
エンチャントスペル、反逆!
絶叫するヒキガエルにエンチャント!」
絶叫するヒキガエルが、くるり、とミカの方を向いた。
「あら…。
嫌なカードを持っていたわね」
「そして、ウサギの鉄爪、発動!」
前ターンで、パワー二、タフネス三になった草原ウサギに、ウサギの鉄爪が付いて、パワー、タフネス、共に四になった。
「よーし!
それじゃあ、ウサギの兜、発動!」
チェコは叫ぶが…。
アースだけが消えていった。
「え~、ウサギの兜も使えないのぅ~…」
チェコは、がくっ、と膝を落とした。
ギャハハハ!
と、ミカは叫ぶように笑い、
「どうも残念だったようねぇ。
それじゃ…」
「まだだよ!」
チェコは叫び、
「絶叫するヒキガエルでアタック!」
「なぁーにぃ。
浮遊の壁でブロックするわよ?」
「はい、そこで瞬間魔法、壁の消滅。
このターンブロックに指名された壁は消滅する。
召喚獣は、攻撃を続行する」
ドンッ
とミカは二ダメージを受けて、よろめいた。
そして…。
間をおいて、もう一撃、ミカはダメージを受ける。
「あ…、召喚獣が攻撃に成功した時、召喚主は一のダメージを受けるんだっけ?」
宝珠をポケットに戻しながらチェコは笑った。
「よくもー!
許さないから!」
ミカは叫んだ。




