表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
スペルランカー  作者: 六青ゆーせー
475/688

召喚

蛭谷は、友好関係にあった杣人の村の若者を襲い、今、双方は交戦状態になっている。

近づけば、ヤバい事になるかもしれない。


「えー、俺、こんな遠くまで来た事無いけど、近いのかなぁ…」


「、、あたしも、赤竜山は初めてよ、、」


ちさも言う。


「、、でも、判っていてヒヨウが選んだのだから、危険はないのじゃないかしら、、」


それも、そうだった。


「パトス。

左腕の臭いは?」


「…だから風下の臭いは判らない、と言っただろ…!」


パトスは怒って、鼻でチェコの耳をガシガシ突いた。


「痛い、痛いよパトス!」


「…だが、今のところ追ってきてはいないようだ…」


パトスの目は、人間よりも広く周りを見ることが出来る上、夜目も利いた。

だからチェコは、月の無い夜でも草原を安全に歩くことが出来た。


思ったより大きなダメージを与えていたのかな?


チェコ自身の見積りでは、せいぜい十ライフマイナスぐらいの感じだと思ったが?


或いは、何らかの理由で、電気に弱い、という事も有り得たが、そんな奴が悪人として生きていけるのか、ちょっと謎だった。

どう見ても強い奴なハズだし、強い奴はタフネスも大きいはず、と思うのだが。


「…油断するなチェコ…。

何処かできっと、仕掛けてくる…」


ん、と喉の奥で答えて、チェコは加速した。


やはりパトスも、少しおかしいと思っているようだ。


チェコの隣にはスズメバチが飛んでおり、肩にはリスが乗っている。

またハンザキもチェコから少し離れて砂を滑っていた。


「奴が回復出来なければ、召喚獣もいるから手をこまねいている、って感じかもだよね。

もう少し、召喚しようか…」


「…チェコ、敵の状況が判らないのに!迂闊にアースを使うな…」


パトスの言葉に頷き、


「大丈夫。

ウサギを一匹づつ召喚するから」


「…ウサギに戦闘力は無い…!」


デュエルなら、一の攻撃ダメージを与えられるウサギだが、現実にはウサギが左腕にダメージを与える手立てはまるでない。

おそらく、壁にもならないだろう。


「へへへ。

金神様用だよ」


そう、チェコの頭上には、プルートゥを痛め付けた金神様が浮いていた。

タップした召喚獣分のダメージを相手に与えられる。


その分では、ウサギは一アースで出せる、しかも逃げるのは得意な、タップ要員だった。


チェコたちは、砂煙を上げて、砂漠を降下していくが、湖はまだまだ先だった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ