表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
スペルランカー  作者: 六青ゆーせー
441/688

骨の原

足場が砂利程度に安定してきたので、周囲もよく見えるようになってきていた。


右手は赤竜山の山頂の一部だという岩壁が続いており、左側は緩やかに下る砂利の多い原っぱだった。

所々に巨石が突き出ているが、視界を遮るほどではない。


荒涼とした砂利の道は、緩やかに、今は上っていた。


かなり遠くに、これから向かうという針の山のような岩場が見えている。

満天の星は、チェコたちを押し潰す程の鮮明さで空を覆い尽くしていた。


「あれ、変な形の石があるよ」


チェコは近くの砂利を指差した。

その石には、まるで誰かが描いたように、魚の骨が浮き上がっている。


「ああ、この辺には珍しくない。

俺も子供の頃、この辺に来ると、変わった骨の石を探したものだ。

なかには、竜の骨などもみつかるんだ。

ここは、だから骨の原、と呼ばれている」


ヒヨウが楽しげに語った。


「化石と言うかな」


ウェンウェイが、回りを見渡した。


「骨は、時間を経ると、やがて石になってしまうかな。

そうした石が多く出る場所が時折あるが、きっとここもそうなのかな」


「おいおい、気を緩めるなよ。

白い道から、ちら、とでも出たらヤベーんだからよ」


タフタが警告する。


チェコは、


「でもさ、

あの山羊の道って、靴しか乗らない所、あったよね。

体は道の外に出てる訳じゃないの?」


「確かにそうよね」


ミカも驚いたように同意する。


「あそこは、白く見えるところより幾分広く、白い道になっているんだ。

白砂だけが道ではない。

白は単なる目印だ」


とヒヨウ。


ふーん、と納得したチェコだが、骨の原を見渡し、


「俺も、竜とか欲しいな…」


呟くと、タッカーが。


「大会の上位になると、出てくる召喚獣も強くなってさ。

僕を負かした奴なんか、四ターン目にはゴドブドラゴンを出してきたんだよ。

いやぁ、強かった…」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ