基本カード
まず一ターン目に、しゃれこうべや黄金蝶を出し、次のターンからのブーストの基礎にする。
アースを生む召喚獣は誰でも嫌なので、相手は無効化するか、悩むだろう。
ここでカードを使わせられれば、その後の戦いは少しだけ有利になるし、召喚獣が残ればアースが増える。
ふむ…、とチェコは考えたが…。
駄目だ。
しゃれこうべは、チェコのキーカードの一つ、補食を妨げてしまう。
補食は、場の召喚獣が、食べるものと食べられるもの、のみだった場合に発動出来るスペルなのだ。
頭を抱えかけるが、いや、だが…、と考え直す。
召喚獣を生け贄に捧げる、呪われた石像なら…。
考え、呪われた石像も補食が使えない事に気づいた。
うう~、と唸り。
だが、生け贄を使うカードは黒に多く、多分チェコの目的に合致するスペルも、探せばあるはずだ。
例えば、生け贄を捧げて、敵の召喚獣を破壊する闇への要請、などだ。
今は無いが、お金さえ何とか手に入れられれば、そう高くなく買えるはずだ。
それが五枚あれば、チェコは多様な召喚獣を出し、都合次第で生け贄にして敵の召喚獣を減らしつつ補食でブースト出来る…。
チェコのデッキは多くの召喚獣を場に出してエルミターレの岩石でアースを生み、また金神様で敵のライフを削いでいく召喚獣デッキだ。
守るアイテムが多いので、その分、スペル無効化等で敵の妨害スペルを防がなければならない。
そのため、チェコには、まだまだ必要なカードが幾つもあった。
ただし…。
早いデッキが強い、というのはバイブルにも書いてあった。
デュエルは十ライフ削れば勝てるものなので、極端に言えば大きなスペルなど必要とはしない。
相手が召喚獣を出せない状況さえ作れれば、一のパワーの召喚獣が十回殴れば、それで終わるのだ。
それには、理想はスペル無効化五枚、石化五枚、エンチャントを壊すカードとアイテムを壊すカード、そしてパワーが一で早く攻撃出来る召喚獣さえあればいい。
もっとも、相手が戦えない状況、というのが中々作れないので、色々なデッキが生まれているのだが…。
しかし、上に上げた基本カードは、どうしてもチェコが揃えなければならないカードたちではあった。




