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スペルランカー  作者: 六青ゆーせー
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りぃんの魂

「りぃん、てぃむる、テール兄弟の弟か…。

しかしチェコ。

お前も、よくよく変な物を引き寄せる奴だなぁ」


ヒヨウは呆れて言った。


「えっ、悪い奴じゃ無いんだよ。

不幸だっただけなんだ」


チェコは言うが、タフタは、


「あんまりやたらと、そういうもんに近づかん方が良いんだぞ。

まぁ、守る家族もないと判らんかもしれんが」


でも…、とチェコは、


「今、りぃんを封じたりしたら、ウェンウェイさん、足が折れてるから…」


アハハ、とキャサリーンは笑い。


「判っているわよぅ。

りぃん君に問題があるのは、それが剥き出しの魂だから。

だから、りぃん君に、仮の体を与えれば、その状態は抜け出せるわ」


言いながら、大荷物を下ろすと、大粒のエメラルドのネックレスを取り出した。


「これは、ちゃんと清めてある石だから、そのままここに入れるはずよ。

りぃん君、入ってみて」


ウェンウェイに持たせると、エメラルドが薄く光った。


「おお、輝いた!」


チェコの言葉に頷き、キャサリーンはウェンウェイの首に、そのままネックレスをかけた。


「結構、高いのよ。

必ず返してね」


と、釘を刺す。


「おお、これなら今までと同じに動けるかな!」


ウェンウェイも喜んでいる。


「ちさちゃん。

あれで大丈夫?」


チェコが聴くと、


「、、魂は形に入って安定したみたい、、

、、これなら、、たぶん片牙も引かれない、、」


ああ、とタッカーはまた嘆く。


「仮に橋を渡っても、今度は赤竜山の片牙か…!」


大丈夫だ、とヒヨウ。


「片牙は、およそ居る場所は決まっている。

避けて通る事は可能だ。

それより…」


背後では、プルートゥの周りを無数の獣が取り囲んでいる。


「もう少し、足を早めた方が良いだろう」

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