魔法構造
「よし!
ハンザキ四号、再生!」
再生を始めたハンザキ三号とは別に、ハンザキの肉片があるのに気がつき、チェコは、駄目もとで再生をかけてみた。
と、肉片が、微かに増殖を始めた。
十秒前は、ハンザキ三号の再生しか、していなかったので、今、チェコには十一のアースがあった。
「ハンザキ二号、召喚!」
まだ、五アース残っている。
「チェコ、ブーフが飛行召喚獣を出してきたら、地上戦では相手に出来ないのである」
飛行する召喚獣は、ハンザキたちの頭を越えて、自らが戦う相手を決める事が可能だ。
チェコには、今もチェコの上空に浮かんでいる、一/一の怨霊がいるのみ、だ。
「ねぇ、エクメル。
なんでブーフは、アースを浮かべないでスペルが使えるの?」
「正確なところは、判らない、のである。
おそらく、魂を売ってしまった時点で、ブーフが魔物と同じものになっている、ならば、魔物のようにスペルを使っているのか、或いは、スペルとは、元々違う魔法構造を持っている、と、考えられるのである」
「魔法構造?」
「火を吹く魔物は、スペル火炎放射を使っているのではない。
自らの能力で、火を吹いているのである。
これは、召喚獣の、
能力行使と等しい、と、考えられるのである」
「あ、ハンザキが再生するみたいに!」
チェコは考えた。
「じゃあ、ブーフの奴は、もしかしたらスペルボックスを持っていないかもしれない?」
「、、そう決めつけるのは危険よ、、チェコ、、。
、、もしかすると、、己のライフを使って、、スペルを使う、、可能性もある、、」
ちさが、言い添える。
「ライフを!
と、すると、奴はスペルを使い過ぎると…」
チェコは、考え込んだ。




