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スペルランカー  作者: 六青ゆーせー
251/688

方法

磔刑の魔女が、陰狼を睨んでいた。


チェコは叫んだ。


「ハンザキ、再生!」


陰狼に、片手で握り潰されたハンザキが、再生していく。


それを見ながら、チェコはまた、叫んでいる。


「ハンザキ三号、再生!」


ハンザキは陰狼に握って潰されたため、下半身は肉片となって、下に落ちていたが…。


チェコの叫びに促されて、肉片はプクプクと盛り上がり、少しづつ再生しようとしていた。


が…。


デュエルと違い、再生するスピードは、かなり遅いようだ。


「ギャハハ!

馬鹿め、そんなトカゲの一匹や二匹で、この陰狼が止まると思っているのか?」


ブーフは、白塗りした顔を皺だらけにして、笑いこけた。

美しい金髪が、闇の中で輝いている。


「チェコ、さすがのハンザキも、奴には片手で殺されてしまうのである」


「そうだね。

でも、二匹なら、両手が塞がるでしょ。

なら、磔刑の魔女が陰狼の顔を狙える」


ケケケ、とブーフは笑い、


「やはり子供だな。

僕がいる以上、召喚獣など、いくらでも呼び出せるのだ!」


チェコは、宙に浮くブーフを見上げながら、囁いた。


「エクメル。

どうやって、陰狼を魔方陣に閉じ込めるの…」


魔石は、至って冷静に、回答した。


「陰狼を、自ら魔方陣の中に誘い込めば、自ずと魔方陣は発動するのである」


陰狼を…、誘い込む…?


チェコは、額に汗を滲ませた。


ここまで来れば自分の勝ちだと、なんとなく思い込んでいたのだ。

ブーフが見ている以上、陰狼が勝手にそんな真似をするはずは無かった。


なんとか…。


チェコは考えた。


なんとか、乱戦に持ち込んで、あまり頭の良くない陰狼が、つい、うっかり足を踏み込むように、チェコが持っていくしか、方法は無かった。

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