怨霊
しばらくぶりのアップになってしまいました。
どうしていたのかと言うと、風邪をひいていたのです。
でも仕事は休めないので、小説まではエネルギーが回れませんでした。
まだ、鼻水だらけの感じですが、今日から再開しますので、どうぞ、よろしくお願いします。
「エクメル!」
チェコは、弾けるように喜んだ。
正直、チェコは、この四角四面の魔石が苦手だった。
話しても、ちっとも面白くないし、とんちんかんだし…。
だが、今、エクメルは、チェコの言い分を理解し、協力してくれると言った。
「ありがとうエクメル!
じゃあ、りぃん、行こう!」
チェコの髪の毛が、四方の闇に伸びていく。
負債の天使ガルムは、もうチェコの間近に迫っている。
ガルムは、チェコに触れよう、というように手を伸ばす。
「チェコ。
ガルムは強力な天使だ。
触れられただけでダメージを負い、同時にアースが使えなくなる、のである」
「だけど、近づかないと暗黒波が撃てないんでしょう?」
ガルムは、おおよそ三メートルほどの体高があり、しかも手足が長かった。
「上手く背後を取るのである」
「判った!」
チェコは髪を伸ばし、瞬間、数メートル上昇してガルムの手を交わすと、後ろに飛んだ。
すっ、と怨霊が、チェコとガルムの間に入ってくれる。
負債の天使は、怒声を上げて怨霊に襲い掛かった。
怨霊は、哀れに握り潰さるか、と思えたが…。
怨霊には、非実体化という特技があった。
すぅ、とガルムの前から、消えていく。
「上手いぞ! 怨霊!」
チェコは喜ぶが。
「馬鹿め!
僕がいることを忘れたか!」
チェコの前に、ブーフが迫っていた。




