四聖獣
「調べてみると、世界中で同じことが言えるかな。
古代の遺跡には、皆、独特な一族がいて、それを守っているかな。
エルフも、そういう民族の一つかな」
ふーん、とチェコは考える。
「トカゲ人間も、そうなの?」
「トカゲ人間を知っているかな?」
「うん。
俺、トカゲ人間の旅団のキャンプで、スペルガードを買っていたから」
まろびとは、人差し指を立てて、
「トカゲ人間は、門を守る者、と呼ばれているかな」
「門?」
「そうかな。
この世には、普通では行けない不思議な世界があり、唯一そこに通じているのは門かな。
そういう門は、いくつかあり、トカゲ人間は門番の一族と言う話かな。
他にも、スフィンクスやセイレーン、マーメイド等が、秘密の門を守っている、らしいかな。
そして四方の海を守る四聖獣、ドラゴン、ハバムート、ギガジャイアント、そして西の海には大天使がいるかな。
気がつくかな。
大天使は白のスペル。
ドラゴンは緑のスペル。
ハバムートは青のスペル。
ギガジャイアントは赤のスペルの最強召喚獣でもあるかな」
おお!
とチェコは驚き、
「じゃあ、黒と紫は?」
フフフと、まろびとは笑い、
「黒は冥府の王かな。
そして紫は災厄の天使ドゥンコゥラスかな」
チェコは、内心、冥獣アドリヌス、と言われるかと思っていたので、少し残念だった。
あれも相当、強いガードだけどなぁ…。
冥府の王って、どれぐらい強いんだろう…。
チェコは想像し、ワクワクしていた。




