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最期の一撃
どのみち、ダメージを受ければ、八の累計ダメージであり、二点の残りタフネスでは、一発雷でも打たれれば敗北してしまう。
この戦い、別に、まろびとに勝つ絶対的な必要は無かったが、新しいデッキの動きも確かめたかったし、出来れば勝ちたい。
「ハンザキ二号、ブロック!」
ぎゃああぁ!
と、叫んで、磔刑の魔女は死に、チェコは八の呪いカウンターを持ってしまった。
まろびとは、自分のアースを、まだ使っていない。
自分のタフネスを引き換えに、磔刑の魔女を召喚したのだ。
「ひひひ、やったかな!
ここで、呪いの一撃、発動。
対戦相手一人に、四の呪いカウンターを付ける、かなっ!」
まろびとは、勝ち誇って叫んだ。
チェコは服のポケットから、宝玉を出した。
「はい、スペル無効」
宝玉も、ミカが一つだけ、分けてくれたものだ。
「嘘かなー!」
まろびとは叫び、…俯いた。
「投了…、かな…」