表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
スペルランカー  作者: 六青ゆーせー
161/688

濁流

チェコは軽快に水中に潜り、巨大な岩の下で、さっき見た巨大な生物を発見した。


沼サンショウウオ。

チェコも、名前だけは聞いたことがあった。

確か、最大では二メートルを超える獰猛な生物で、しかも水陸両方で活動できるはずだ。


チェコはトレースのカードを出し、早速発動させた。


その瞬間。


チェコは途方もない巨大な水流と、おそらく爆発音の波動の衝撃に襲われた。

強力な力に、内臓を圧迫され、体内の空気を吐き出されてしまった。


上も下も判らない錐もみ状態の水流に翻弄され、チェコはブラックアウト寸前に追い込まれたが…。


「チェコ、、、泳いで、、」


ちさの声が、チェコを励ました。

何も考えないまま、チェコは必死で水を掻いて進んだ。


がぼぅ!


チェコは、飛沫を上げて、水面に飛び出していた。

かぶりつくように空気を吸い込み、数分間、ひたすら空気を吸い続けた。


やがて落ち着いてくるにつれ、周囲の状況も見えてきた。

沼が、まるで濁流の様に波立ち、うねり、渦巻いていた。


「うわぁ!

一体、どうしたんだ?」


チェコは、木の葉のように流されながら叫んだ。


「、、たぶん、、、」


ちさが言う。


「ヒヨウが、、、思ったように、、、川の流れ、、、が、、変わった、、」


「えっ、どういう事?」


「上流、、で、、落石か、、何か、、あり、、、、それがダムに、、なり、、、たった今、、決壊した」


ひえぇ!


チェコは、水中で暴れた。


「どうしよう!

タッカー兄ちゃんを置いて来ちゃった!

大変だ、兄ちゃん、死んじゃうよ!」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ