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スペルランカー  作者: 六青ゆーせー
151/688

波長

きゃあ、とタッカーは、女の子のような悲鳴を上げ、


「秘密にしてよ。

絶対、秘密だからね!」


必死に言ったが、チェコはゲラゲラ笑って、


「タッカー兄ちゃん!

それ、面白すぎ!」


涙を流すほどに笑い転げた。

爆笑しているチェコから隠れて、タッカーはいそいそと衣服をまとい、


「もう!

いつまでも笑ってないでよ。

人の、そういう事を笑うのは失礼なんだよ」


チェコは、ヒーヒー言いながら、ごめんなさい、と喘ぐように言うが。


「まぁ、自分の蒔いた種なんだから、タッカーも怒るな。

チェコも、タッカーに嫌われてしまうぞ」


自分も笑っていたヒヨウが言う。


「ともかく、皆、起きたことだし、石の墓地まですぐそこだ。

歩きながら枯れ枝を拾って、食事にしよう。

食べなければ持たないからな」


言うと、歩き始めた。

自分で言った通りに、枯れ枝を拾いながらゆっくりと進む。

タッカーとチェコも同じようにするが、


「ねぇ、タッカー兄ちゃん、

ごめんね。怒らないでね…」


タッカーは笑い、


「怒らないよ。

でも、チェコ、君はそれを付けてて、全然平気なの?」


タッカーは、自分を襲った苦痛を思い出していた。

体中から、何かが吸い上げられるような、今まで味わったことのない苦しみだった。


「ん。

俺は全然平気だよ。

むしろ、元気が出る気がする!」


ヒヨウが…。


「それはチェコのために、女王が用意した魔法アイテムだ。

タッカーには、波長が合っていないんだ…」


だが心の中では…。

アルギンバの波長か…、と考えていた。


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