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スペルランカー  作者: 六青ゆーせー
147/688

切断

「うわあぁぁぁぁ!

どうするの、これぇ!」


タッカーは、泣きながら叫んでいた。


チェコとヒヨウは、なぜか下に降りて行ってしまった。

タッカーだけが、蔓草に引かれて、ぐいぐい上へと登っていく。


見たこともない小動物や昆虫が、タッカーを追い越して上に逃げていた。

タッカーは、転ばないようにバランスを取るのて、精一杯だった。


つづら折りの曲がり角では、ほとんど空中に振り回されるように、山を登り続ける。


草から、巨大な猪が飛び出して、タッカーの目の前を横切った。


あっ…。

と、言う、間も無かった。


大猪は、突然、地面から飛び出た強力な顎に、上半身を切断された。


ぎゃあ、と叫ぶタッカーの横で、チェコの声がした。


「オオアギト草だよ。

あれに捕まったら、スペルを使う間も無いんだ」


視線を下げると、いつの間にかチェコがタッカーの横を走っていた。


「もう少し急ぐぞ!」


ヒヨウも、後ろにいるらしい。


「えー、

僕、誰に引っばられてるのー!」


タッカーはパニックになって叫んだ。


「蔓草は、大岩を付けて落とした。

なに、ここの頂きは、もう少しだから問題無い。

上に着いたら…」


ヒヨウは一振りのナイフを手渡した。


「石に引かれて落ちる前に、蔓草を切るんだ。

簡単だろ?」


タッカーは、絶叫した。

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