表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
スペルランカー  作者: 六青ゆーせー
137/688

微かな音

「えっ、ちさちゃん、何か、って何?」


チェコが急に大きな声を出したので、ヒヨウとタッカーは驚いた。


「なに、か、、、大き、いも、の、、、早、い!」


ちさも慌てているようだ。


「すこし急ぐぞ!」


ヒヨウは短く叫んだ。


三人、必死で歩く。

だが…。


「だん、だん、、、近づ、いて、く…る」


ちさは教える。

チェコは左後ろに神経を集中させるが、さすがに何も感じない。


と、思っていたが…。


カサ…。


何か、聞こえなかっただろうか?

自分の足音や、息遣いの方が、よっぽど大きく激しいのだが、その中に、微かな異音が混ざってくる…。


カサ…。


また、しばらくして。


カサ、カサ…。



風に、木の葉がぶつかり合うような、ささやかな音なのだが、しかしゴロタの森は雑多な樹木が生い茂った密林だ。

大概の風は、地表のチェコたちの元にまでは届かないはずなのに…。


そんな中で…。


カサ…。


と、確かにとても軽い、微かな音が、鼓膜を撫でていく。


「ヒヨウ…。

聴こえるよ!」


チェコは叫んだ。


「判っている。

これはたぶん…」


ヒヨウは唸った。


「昆虫系のようだな」


タッカーが悲鳴を上げた。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ