表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
スペルランカー  作者: 六青ゆーせー
134/688

回復

三人は、クルミの大樹の根に座り、アケビを食べた。

実を割って、中の透明な果肉に口をつけると、大量の水が溢れた。


「うわぁ、甘いなぁ」


水をこぼさぬ様、慌てて啜る。

ちょっとした果実を食べただけで、ずいぶん、身体が楽になった気がした。


「初めて通る山道でアケビを見つけるとは、目が効くな、チェコ」


ヒヨウに言われて、チェコはエヘヘ、と笑い。


「俺、こういうの得意なんだよね」


「そうか、得意ついでにチェコ。

タッカーに回復、のスペルを使ってくれないか?

確か、さっきカードボックスに入っていただろう」


えっ…。

と、チェコは一瞬で青ざめた。


そう。

チェコも、自分が瞬間スペル、回復を持っているのは、とうに気がついていた。

だが…。


あのカードは、実は、…そもそもタッカーと戦った時に、タッカーが忘れて逃げてしまった物を、キャサリーンが勧めるので自分のカードボックスに入れてしまった物だった。


どうしよう…。

もしバレたら…。


チェコの背中を冷たい汗が流れたが、しかし、拒否をするわけにはいかなかった。

かえって怪しくなってしまう。


「あ…、あははははは…。

そ、そうかぁ。

そういった使い方も出来たんだよね…。

思いつかなかったよ!」


チェコは、スペルボックスから取り出しもせずに、回復、のスペルをタッカーに使った。


ボックスに入れてしまっている以上、さすがに言い訳はできない。

ここは、自分のカードだ、と言い切るより方法がなかった。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ